観光地ツアー気分
3.11の東日本大震災直後から、沢山のボランティアが現地入りして活躍しています。
そのボランティアの中には、百戦錬磨のプロ級の人もいれば、壊滅的な大災害の様子をテレビで観て、飛び出してきた初心者もいます。
「とにかく行って見よう。」ということなのか、災害地は観光客 ? で連日渋滞しているそうですね。
中には、瓦礫の中によい物があると、失敬してくる人もいるとか。
(ゴミに見えても、それは住民の所有物ですよね。)
逆に、支援物資を持ってきたつもりが、どのように配ってよいのか分らず、『ご自由にお取リください』と記して、道端に置いてきてしまう人もいるとか・・・。
(それが雨にでも濡れたら、ゴミが増えるだけ)
さらに、被災地の人の家に勝手に上がりこんで、「何か手伝うことはないか。」と言う人もいます。
(ボランティアの押し売りです。他のボランティアの迷惑になります)
被災地といえども、日本です。日本は、法治国家。勝手に侵入することは、犯罪ですよ。
もっとひどいのは、被災した家の中で暮らす人に、「避難所に行くように」と、説教をして歩いている人もいるとか・・・。
(「あなたが困難な状態なのは信心が足りないから」・・・と言って、布教活動をする人もいるようです。)
自称ボランティアという人の行為は、自分の行為が自発的な無償の好意によるものだから、良いことをしていると確信しているようですね。
ところが、そんな自称ボランティアが、実際の惨状を見ると、唖然として手も足も出ない・・・。
そのうちに、用が足したくなり、トイレがないので、物陰に隠れて、ベンを垂れ流す。
そして、腹が減るとコンビなど食料品を売っている店を探し回るのですね。
結局、何もしないで帰る・・・。
いえ、小便や大便を被災地に放置して帰ってくるのです。
中には、活躍している自衛隊員と ツーショットを撮る人もいるようですね。
そういう人が実に多いのですね。
「とりあえず、行って見よう・・・」
これは、無法行為の始まりです。
さて、いよいよ ゴールデンウイークが始まります。
旅行会社の中には、0泊 3日のボランティアツアーを計画しているところもあるようです。
つまり、バスの車内で寝泊りする強行軍ですね。
その志は、高貴なんでしょうが、体調を崩して、病院のお世話になることだけは慎みたいものです。
多少の迷惑でも、それ以上に貢献しよう・・・などという安易な考え方は、いかがなものかと思います。
無償の行為なら、何をしても勝手・・・ではないと思うのです。
上記記事は、クリックすると拡大するはずですが、拡大できないブラウザのため、以下に記します。
東日本大震災で被害が大きかった岩手、宮城、福島3県の「災害ボランティアセンター」計65カ所 のうち約86%に当たる56カ所が、対象を地元の住民に限るなど受け入れ制限をしていることが26日、共同通信のまとめで分かった。
一部のセンターは「ボランティアは供給過剰。新たに宿泊先を確保するのも難しい状態」と説明する。
被災地の一部道路では渋滞が発生しており、ゴールデンウイークを控え、「交通事情を含めて混乱を 招きかねない」として新たに制限を設けたセンターもある。
ただ、ボランティア活動の専門家の中からは「統制しようとする行政的なやり方だ」と批判する声も 聞かれる。内海成治うつみ・せいじ大阪大名誉教授(国際ボランティア論)は「多少の混乱はあるだろうが、ボランティアの得意分野を積極的に生かすべきだ」と話した。
各市町村の社会福祉協議会が設置した災害ボランティアセンターは岩手に20カ所、宮城に16カ所、福島に29カ所。
岩手県では、宮古市が個人は市内、大船渡市は県内にそれぞれ限定。陸前高田市や釜石市は独自に募集をしておらず、遠野市などから派遣されるボランティアだけを受け入れている。
宮城県は東松島、名取、塩釜、七ケ浜、山元の5市町が県内だけ、仙台市の4カ所は市民だけにそれぞれ限っている。
福島県は、福島第1原発に近い南相馬市以外は、新規受け付けを見合わせたり、現地に通える人だけを受け入れている。 大学キャンパスに拠点を置く宮城県石巻市は、新規の応募が殺到したため、事前の問い合わせを義務化する方針に変更。同県亘理町は、これまで対象を限定していなかったが、5月1日以降の連休中は、同町で活動経験がない県外ボランティアを受け入れないことを決めた。
内海名誉教授は「ボランティアの中には、行政との調整が得意な人もいる。宿泊先は被災地から遠方に泊まってもらうなど方策があるはずだ」と指摘している。
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