みんなが理解できる言葉
また新潟方面で、大地震があったそうです。その被害の様子をラジオで聞いていました。災害に遭われた方にお見舞い申し上げます。
さて、この全国放送で使われている言葉は、いわゆる「標準語」で、そのお陰で、日本の国民全員が情報を共有できます。ところが、この「標準語」がごく最近に作られて広まったことは案外知られていないようです。
言語学者の本などを読むと、つい最近までは、言葉は口語調で話され、文章は文語調で記されていたようです。つまり、いまでも、話し言葉と書き言葉との違いがありますが、戦前の教育は、明確に違っていました。
今の高等学校などで習う「古文」は、昔の人が書いた文章を読むためのもので、それが実際の生活の会話の中では使われていなかったということですね。
しかも、方言も今よりも訛り(なまり)が強く、意思疎通は簡単ではなかったようです。
ところで、日本語が国語として統一されたのは、明治時代の憲法が発布されたことに深い関係を持っていたそうです。
つまり、庶民に、憲法をはじめ各種法律を理解させることが必要なので、そのためにバラバラだった日本語を統一する必要があったそうですね。
ところが、当時の日本語はとても複雑で、英語のような文法があるとはとても思えなかったそうです。
そこで、西洋の言葉の文法を参考にして日本語が再構築されたそうです。いまの日本語の文法はそのころに確立されたようですね。
それをもとに、古文とか漢文などの文法も再構築された。つまり、語学としての日本語は、日本の歴史と比べてひじょうに新しい分野といえるそうです。
そうして、NHKのラジオ放送の開始に伴い、全国各地でも理解できそうな会話語が必要となり、そこで「標準語」を東京弁を中心にして作られ、それをNHKが放送したんだそうです。
当時は、そのNHK語がハイカラな言葉として一斉に広まり理解されたようです。
そうして高速鉄道が普及して、電信、電話などの普及で、NHK語は標準語として確固たる地位に君臨することになったようです。
戦後、新幹線網、高速道路網などが普及して、日本全国どこに行っても会話が成立するのは、そうしたラジオ放送の布石があったからなんだそうです。
戦後の高度成長を実現した「日本の奇跡」は、その裏に、共通語が確立していたことと無縁ではないのですネ。
今でこそ普通に使っている日本語が、実はNHK語だなんて、小生は意識していませんでした。
ところで、拙宅には、古いオープンリール式のテープレコーダーがあります。その中には昭和40年代の家族の言葉が記録されているのですネ。
それを聞くと、今は亡き明治生まれの祖父母の言葉は、まさしく「古語」であります。また小生らが青年のころに使っていた言葉は、ひどいなまりの静岡弁でありました。
いまの言葉とずいぶんと違うことに驚くわけです。
NHKが大嫌いな人たちがこの事実を知ったとき、どんな顔をするのか、想像をしただけで面白いです。
とにかく、その標準語のおかげで、災害ボランティアに赴いても、なんとか通じます。
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