小泉八雲 - 4
明治の文豪 小泉八雲 (写真)。
『怪談』の著者として有名ですが、近年は、日本人の神道信仰の様子を著していたことについて脚光を浴びています。
特に、昨年の『古事記 1300年記念』、また 20年に一度と言われる「伊勢神宮の遷宮」が今年にあったということで、日本の国学に関心を持つ人が多いなか、小泉八雲の名を耳にする機会が多いように思います。
その彼が、明治時代の人たちにどのように評価されていたのか・・・。
明治・大正時代の神道・国体研究の碩学であった、法学博士 広池千九郎の著書『伊勢神宮と我国体』のなかにも、この小泉八雲は登場します。
外国人でありながら、日本の文化を深く理解していたといわれている小泉八雲。
広池は、そんな彼をどのように記していたのでしょうか。
その前に、広池の著書『伊勢神宮と我国体』について簡単に説明しておきたいと思います。
まず、日本人の根底に流れている信仰は古代神道であるというのですね。
その古代神道では、日本人は女神である天照大神を日本人の天祖として仰いでいるということです。
さらに、歴代天皇は、天照大神を皇祖神として仰ぎ、その象徴として三種の神器の中のひとつ八咫鏡(やたのかがみ)を皇居で祀っています。
つまり、その鏡は天照大神の化身であるということのようです。
さらに、その鏡は分化して、三重県の伊勢神宮にも祀られるようになり、日本人の根本神として祀られているようです。
しかし、この伊勢神宮の場合でも、天照大神は日本人民衆の信仰の対象として崇められてはいますが、伊勢神宮の氏子は唯一 天皇 なんですね。
そして民衆は伊勢神宮を親しみを込めて「お伊勢さん」と呼んで、天皇の信仰を見守っているというのです。
つまり民衆は、直接、天照大神を仰いでいるのではなくて、国民の惣家である皇室の信仰を通じて、天祖を祀っているという事なんだそうです。
ちと、分かり辛いですね。
つまり、日本人の神道の信仰は、何層にもなっているようです。
広池は、その信仰の「段階」について説明するにあたり、小泉八雲の説を引用しているのです。
そうすると、非常に分かりやすいみたいですね。
あれれ、前振りを記していたら、スペースがなくなってしまいました。
・・・ということで次回は、直接、『伊勢神宮と我国体』の 第八款 天祖天照大神に対する国民的崇拝 という箇所から入ります。
以前にも記しましたが、この本は文語調で漢文混りです。
大衆本というよりも学術論文風でありますから、非常に読みづらいのですね。
そこで、小生が意訳したものを記しますから、その点をご承知置きくださいね。
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