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親方

最期まで、虐められました

「親方」と言っても、相撲の話ではありません。
小生が鉄工場に入ったときの最初の副長のことです。
その親方が先月、動脈が破裂したということで急逝したのです。
小生の亡父よりも少し若く、満州生まれで、敗戦の引き揚げのときに母親を失ったそうです。

それにしても、当時の親方でしたから、小生は彼から、それは もう虐めに虐められました。
いや、可愛がって戴きました。
ですからいつも、あんなやつ死ねばいい・・・なんて思っていました。
そしてその親方が退職してからも先輩風を吹かせて、いろいろと小生らに用事を言い付けてくるのですね。
無賃労働です。

その彼が特に興味を持ったのが「焼き物」。
近くの山に「登り窯」を作らされたこともありました。
趣味だから全部自分でやればよいのに、面倒なところ、重労働なところは、われわれ弟子にやらせるのでした。
うまく焼きあがれば自分の腕を誇り、失敗すれば弟子のせいにするところは、現役のときと同じでした。
おかけで、休日なんてものはありませんでした。

ですから、あんなやつ、早く死ねばいい・・・と本気で思っていました。

しかし、本当に動かなくなった彼を見たときは、涙があふれて止まらないのです。
実の父が死んだときは、2年半の介護の果てだったので、文字通り、すでに涙が枯れていましたが、親方の死は、悲しくないのに涙だけあふれるのです。
結局、最期まで虐められっぱなして、悔し涙が出たのでしょうか。
まったく、不思議な感情です。

先々月に、先代社長の息子が 50歳を目前にして現役で亡くなったときよりも、退職者らが集まったということは、それなりの思いが会葬者らにあったと言うことでしょう。

葬儀の後、当時、彼の弟子だった者たちが集まり、遺族の前で平気で「やっと死んでくれた。」と語り合うほどでした。
親方、徒弟関係は愛情の関係だなんて言う人がいますが、それは実際を知らないから。本当は 100% 虐めの世界です。

親方か・・・

天寿といえばそれを全うした歳ですからね。
まぁ、天国には行けないでしょう。

こんなことを記して化けて出てこないように、冥福を祈っています。

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コメント

私も同様な体験がありますが、その後会社を移って住むところも変わりましたので、今頃はどうしていることやら
生きているのかどうかもわかりません。
故郷は遠くにありて・・・先輩も心の中で十分なり

投稿: おばQ | 2013年7月26日 (金) 20時39分

おばQさま、毎度ありがとうございます。
今で言えば、パワー・ハラスメントと騒ぐでしょうね。
小生の子供たちも、先輩から‘洗礼’を受けているようですが、それはどこの世界でも当たり前のこと。
今のように、虐めを問題化して、大げさに扱えば、甘やかされて育った子供たちは過剰反応するだけのこと。
とにかく、世の中には上下関係が歴然としてあるということですね。

投稿: あらま | 2013年7月26日 (金) 21時41分

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