老兵は、死んじゃう ! !
昨日の橋下共同代表の会見で公表されたレジメの和文と英語版とを比較してみました。
すると、日本語を伝えるのは大変だなぁ・・・と、つくづく感じるのですね。
さて、21世紀は女性の人権尊重が実現する時代・・・と称しても、古今東西 人類は男尊女卑というのが現実です。
これは性の宿命で、タテマエがどんなに変わろうとも本質は変わらないでしょう。
女性の本質は、男性に頼っていたい・・・・。これは、小生の家内の発言。
小生は、家内の希望にシッカリと応えられているのでしょうか ?
これが男尊女卑の傾向を生み、その傾向は小生が経験したアジア諸国ではより強くなります。
アジアの男性は、まるで昔の日本の旦那衆のように、働くことが嫌いみたいです。
日本人男性のように、馬車馬のように働く姿は見かけません。
そこで仕方なく、女性が一生懸命働いているのが彼らの日常生活みたいですね。
たいして働かないのに威張っている・・・。
しかし、いったん紛争になると、男性は立ち上がり、そのテリトリーを死守しようとします。
そこが、日本とアジアの男性の大きな違いだと思います。
さて、そんなアジアの人たちと会話を試みたのですが、最初、なかなか意思が通じないのですね。
中国でもベトナムでも、小生の日本語を現地語に訳させ、それを他の現地人の訳者に日本語に戻させると、まったく違った内容になったことがありました。
そのとき、日本語が難しいというよりも、日本文化が特異であると感じてしまいました。
さて、そんな状態で、現地の人に技術を伝えるわけですが、日本の若い人たちが一生懸命に製品の作り方、あるいは管理の仕方を現地の人に説明しても、なかなか理解してもらえないのですね。
それは、説明する人が実際に技術や経験を持っていないからだと思うのです。
なんでもそうですが、技術を説明するのは簡単です。
例えば、自転車の乗り方も 「倒れるほうにハンドルを切る」と言うだけで済みます。
しかし、実際の段階になると、運転なんてものは、口で伝えるものではなくて、やって見せ、やらせてみるものですよね。
つまり、実地が大切なのです。
そういうことに ようやく気が付いた企業は、現地に経験のある者、つまり 「やって見せることがてきる」‘老兵’を送り込むようになったのです。
そうすると、現地の人はよく理解して、生産効率は格段に上がります。
技術は盗むものですから、実際にやって見せないと伝わりません。
ましてや、職人根性を伝承させるとなると、個人的な徒弟関係を築かなければならないと思うのです。
そうしてようやく、目に見えないところでも確実で信用の置ける製品を作ることが出来るのです。
中国製品のように、中を開けたらイカサマだらけ・・・ではダメなんですね。
他人が見てないところでも、確実な仕事をする精神をつくらなければなりません。
そのような よい製品を作る人に育てなければなりません。
そのためには、前述のように、実際にやって見せることです。
そうして、実際に作らせて、その時に褒めたり叱ったりして愛情を注ぐのです。
人が人を育てるのは、子育ても、技術者育成も同じです。
そういうことに気が付いた会社側は、いままでゾンザイに扱ってきた老兵を使い出したのですが、当の老兵は今までとは違った環境に順応するのがたいへんです。
実際に病気になったり、殉職する老兵が多いのです。
私は、もう疲れ果てました。
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コメント
戦場で殉職ならぬ戦死しないよう頑張ってください
といってももう戦場には赴かないのでしょうか?
投稿: おばQ | 2013年5月28日 (火) 21時46分
あらまさん、なんだか大変なようですね。
今日の記事を見て、日本の老兵の大事さと需要を知りました。
同じようなことを前にうちの会社の社長が言っていました。
日本人が邪険?にしている老兵に、外国の人が目をつけて、技術を習うため、
外国人に日本の技術が盗まれ?仕事を外国人にとられるてしまう。
日本はバカだな〜と言っていました。
よくわかりませんが、そういうことでしょうか?
あらまさんはまだまだ老兵ではないですよ。
だって、あらまさんが老兵なら私は老婆ですもの。(笑)
お互いにまだまだ元気に頑張りましょう。
投稿: にこりん | 2013年5月29日 (水) 01時31分
おばQさま、ありがとうございました。
小生は、おばQさまのひとつ下の世代ですので、おばQさまたちのようなモーレツ企業戦士ではありません。
先輩方の話を聞くと、その開拓精神には涙が出、頭が下がります。
今はとにかく仕事が細かいのですね。
それで疲れてしまう。
さらに異国の空気や水・食事が合わない・・・
もう、地獄です。
そんなことを船で働いている次男に話したら「お父さんは根性がないなぁ・・・」ですって。
やはり小生は根気が欠けているのでしょうか ?
一応、6月まではこちらにいますが、酷暑で湿気の多い 7月から また行けといいます。
心の中は「嫌だ、嫌だ、嫌だぁ ! ! 」と叫んでいます。
懇意にしている医師に、診断書でも書いてもらおうかな・・・
投稿: あらま | 2013年5月29日 (水) 08時00分
にこりんさま、お久しぶりです。
この話は、日本でリストラされた技術者が、海外で再就職して成果を挙げている・・・というものではなく、あくまでも日本の会社内で潰されそうな老兵が、もう後がないのに、異国の地で完全に潰そうという、まるで「女工哀史」みたいな、観るも涙・語るも涙の物語みたいなものです。
・・・なんて、大げさに書きましたが、最近、なんだか異様に老化を感じます。
鍛冶屋は、いつまでも元気な人がいる反面、突然 ガクッと来る種類があるみたいで、どうやら小生は後者みたいです。
投稿: あらま | 2013年5月29日 (水) 08時22分