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終活 - 3

権利の放棄のススメ

さて、終活の話は暗くなってしまいますから、今回で最後にしたいと思います。
でも、是非、皆さんにお伝えしておきたいことがあります。
それが、遺産相続。
相続問題に直面すると、温厚な人が豹変する姿を見受けます。
相続権は、法的に認められたものですから、額が大きいほど欲も大きくなるのが人間の本性でしょう。
だから、遺産相続が小説や映画のネタになるのでしょうね。Photo_2

ところで、以前は家督相続と言って、墓守をする長子に殆どの家の財産が相続されたものでした。
そうして家という制度が保たれてきたわけですね。

ところが、戦後、民法、相続法も変わり、家の財産は分割されるようになりました。
そこで困ってしまうのが寡婦です。
つまり、亡くなった夫の妻ですね。
その夫が亡くなったことで弱者となったとされる寡婦には、内助の功を認められる形で、年金などもある程度相続され、税的にも優遇されているのですね。
そうしないと、寡婦の人生が全うできないとされたからでしょう。

そこで、小生の住んでいる田舎では、遺産の殆どが寡婦に継がれ、そしてその寡婦が亡くなったところで初めて子供たちに分割相続されるのが習慣になっています。

そうしないと、農家や個人経営をしている家は潰れてしまう恐れがあるからです。

そういうわけで、一家の大黒柱が亡くなっても、一気に遺産が分割されるのではなく、子供たちは一旦相続権を放棄し、母親を支えているのですね。

ところが、欲のある外戚の人、例えば子供の嫁さんとかその親とかが口を挟み、相続権を主張することがあります。
これは、外戚がその田舎の人でない場合が多いのですが・・・。
そうなると、骨肉の争いが始まるのです。

幸いなことに、小生の親戚には、いままで相続に関する争いが起きていません。
みな、田舎の習慣に倣っているからですね。
その中心になっているのがお寺の存在。
菩提寺を共有しているということは、そういう利点があるようです。

たとえば、母の実家は元庄屋で、駅前には広大な土地を持っています。
しかし、当時は田んぼだったので、母は遺産相続を放棄しました。
そうして母の実家は農家として存続したのでした。
ただし、現在は、その農地を埋めて賃貸で生活していますが・・・。。。

また、小生には未婚の叔母が二人いました。
小生から見るとその叔母たちは父の姉妹で、父は名古屋の出身だったので、その叔母たちもそれぞれ名古屋に住んでいました。
そして、その二人の叔母は生涯独身で、さらに公務員だったので、それなりの遺産を残していたと思います。

その遺産は、父の実家の長子、つまり小生の従兄が代表者となって相続しました。

つまり、従兄独りが、叔母たちの遺産を独り占めにしたのです。
さらに、遺品は叔母たちが処分していました。

法的には、従兄弟一同に相続権があったはずです。
しかし、小生は相続で争うことを嫌い、その相続を放棄しました。

それについては、家内も理解してくれています。

家内も、相続問題で人格が変わってしまい、不幸に陥った人を見たことがあるからでしょう。
もし、小生がその相続権を盾に争っていたら、そのために時間に追われ、さらに人格も変わったことでしょう。

また、仮に遺産や遺産を相続した場合、それに含まれる故人の遺志や因縁までも相続することになるのです。
つまり、今の相続法には権利が記されているだけで、相続権者の義務は記されてはいないようですね。
しかし、現実には相続人にはその社会的な義務が慣習としてあります。
故人の遺産が相続によって「浄化」されることはないのです。

そういうわけで、相互的に判断して、その相続を放棄しました。
お陰で、小生は、相続の問題から解放されています。

逆に、叔母たちの遺産や遺品を相続した親戚らは、今もその相続の苦しみに遭っているようです。

苦労しないで得たカネやモノは、身にならないようですね。

どうやら、前述したように、相続権には法には見えない「義務」が存在しているようですね。
それが小生にはハッキリ見えたので、その相続権を放棄したのでした。

家内も、家内の実家の相続権を放棄しています。
そうして、家内の実家の商売が成り立っています。
家内は相続権を放棄することによって実家が保たれ、安心を得たのです。

勿論、正当な相続はそれを相続しても良いと思います。
当然ですね。
ところが、相続権のある人の中で、特に欲を露 (あらわ) にした人が現われた場合は、その相続問題には土が付いたものと判断して‘逃げた’ほうが賢明だと思います。
互いに欲の張り合いで混迷を極め、長期化し、身も心も疲弊してしまうでしょう。
そうして、その争いをして‘勝った’としても、はたして本当の人生の勝利者であるかは疑問の多いところです。

つまりは、相続をアテにするような経済生活をしてはダメということですね。

小生も身辺整理をしていたら、些少ながら遺産になるような財産があるようです。
ほんの僅かなものですが、それでも争いの種になる可能性も否めません。
そこで、小生は争いにならないような遺書を認 (したた) めておきました。

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コメント

>些少ながら遺産になるような財産があるようです。

あらま様 それはうらやましい
我が家にはまったくないのが自慢です。
それに、娘は大学を出してもらったから何もいらないと言ってますし、息子は余計なものはいらないと公言していますので無問題です。
アハハハハ

投稿: おばQ | 2013年5月20日 (月) 18時10分

おばQさま、毎度ありがとうございます。
小生の遺産と言っても、猫の額ほどの土地と、築 40年の木造のウサギ小屋です。
それを3人の子供に均等に分けるのは無理な話でしょう・・・。。。
それに、東北大震災の後、沿岸部の土地の価値なんて二束三文。
実勢価格が限りなくゼロなのに、評価額は以前のまま。
いえ、それよりも固定資産税は上がっています。
そんな価値の土地の相続なんて・・・。。。。
計算的には、家督制度(家長制度)でなくなった現在、個人の所有地なんて、三代で国に帰すことになるようです。
元はといえば日本の国土は天領、つまり天皇の土地ですものね。
それが今では中国人らが買いあさっている・・・。。。。
今すぐにも憲法をなんとかしないと、日本の将来は暗澹たるモノです weep

投稿: あらま | 2013年5月20日 (月) 21時18分

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