SAYONARA JAPAN - 4
日本国債は安全か
書店の金融コーナーには、たくさんの日本国債に関する書籍が並んでいます。
その内容をみると、大きく分けて 二種類あると思います。
「日本国債は安全である」というものと、「日本国債は危ない」というもの。
日本国債が安全であるという根拠は、日本国債のほとんどが日本国内で買われているので、これは自分が自分に借金していることと同じなので、どんなに国債を発行しても問題ない・・・ということらしいです。
一方、日本国債が危ないという理由は、日本の産業の減衰や人口減少、高齢化などによって日本国民全体の経済力が減少して、国債を買い続ける力が失われ、海外で買われる比率が高くなったとき、投機目的で国債が一気に売られる可能性があり、そのとき、日本経済はデフォルトするだろう・・・というもの。
今のところ、日本国内には まだまだ潤沢なお金があり、さらに海外にも相当な資産があり、当分の間、日本国債を買い支える力がある・・・という見方をしているようです。
確かに対外純資産は、265兆円 (平成23年末) とも言われています。
さらに、個人においては 総額 1,400兆円の貯蓄があり、国の資産も、国有林や国宝、償還済みの新幹線、高速道路などの高度なインフラがあり、総額 800兆円にものぼるという計算もあります。
しかし、個人資産はあくまでも個人の私有財産。憲法によって、それは保証されているはず。
むやみ勝手に国が使っていいものではありません。
さらに、国の資産である国有林だって、誰が買うでしょう。
まるで原野商法です。
ところが、そんな原野商品でも、中国人らが「水」を求めて、日本の森林を買いあさっているようですね。
もし、政府が国債を保護するために国有林までも外国に売り出したら、それこそ日本は乗っ取られてしまうでしょう・・・。。。。
また、高度なインフラも老朽化が進み、作り変えなければならない・・・。。。。
そういうわけで、いわゆる「資産」があっても、全てを そう簡単に換金できるものではないようですね。
しかし、日本が経済破綻したら、そうした個人資産や国土、もしかしたら国民を売らなければならない・・・、そんなことになってしまったら・・・・。
日本国債が海外に出回るということは、そうしたリスクを含んでいるようです。
さらに、違った面でのリスクがあります。
それは、今のところ、日本国債が世界の中では 唯一の安全な金融商品になっている反面、その評価は中国の国債並み・・・ということです。
つまり、評価会社の判定では、日本国債の評価はそんなに高くないのですね。
それでも日本国債が買われるのは、それに変わる優良な金融商品がない・・・ということです。円高は、それを示しています。
そこで、もし仮に、日本国債よりも優良な金融商品が出現した場合、借金大国である日本の国債は一気に売られ、金利は上昇して、経済が立ち行かなくなるでしょう。
今現在、日本の国債が低金利を維持できているのは、日本には潤沢な資金があり、世界には日本国債に代わる優良な商品がないとされているからです。
そうした「信頼」「信用」があるから、日本国債は安全とされているわけです。
しかし、それが崩れたとき、日本は一気に破綻するのです。
そして、その「信頼」「信用」には日本の政治が絡んでいるようです。
つまり、日本に安定した政権があり、それが安定した方針を示している限り、日本への信頼は崩れることなく信用は保持されるのですが、政治が危ないことをしたり、危ない方針を採れば、「日本」にたいする信頼は一気に崩れ、併せて国債も売られることに成りかねないのです。
実際には、このところ日本の政権は毎年のように変わります。
今度の第二次安倍内閣も、来年の参院選で大敗して、代わるだろうという観測が、はやくも出回っています。
そんなにコロコロ代わる日本政権ですが、外国では、ズッシリとした安定した国と見られています。
それが日本の事実上の元首である 天皇陛下 の存在。
万世一系に続いている天皇家の存在が、日本の国債の信用を支えていると言っても過言ではありません。
さて、もうひとつの懸念は、日銀の「国債の大量買付け」・・・。
それについては、次回に続きます。
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