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敬老の日

場所を得た母

今年の四月から、居宅型介護施設に入っている母。Photo
お陰さまで、入居以来、たいした問題もなく、平穏に暮らしています。

それまでの母は、周囲が‘敵’だったと思います。
とにかく物忘れや順序が分からなくなり、母の眼から見れば、周囲の人は自分のモノやカネを奪う悪人だったと思います。

家族を含め、近所、親戚、総てが敵意に満ちてしまい、安心して暮らせる場所を失ってしまったようでした。
特に、近所の人たちとは ことごとく対立し、たとえば 常に監視されているとか、母の住んでいる敷地内に虫が投げ込まれたと思い込んで、それに対して‘報復’したので、近所の人たちとのいざこざは絶えませんでした。

さらに、棚に整列してある店の商品を散らかしたり 破損するので、店からは要注意人物のレッテルが貼られ、近年は、店の出入りを拒まれました。

そんな母を放置しているとして、小生は商店の人や近所の人から苦言を呈され解決を求められましたが、頑固に施設への入居を拒む母にどうすることもできない状況でした。
母は、自分のほうが正しくて、周囲のほうが悪いと信じていたようです。

Photo_2 そういうわけで、母にとっては、周囲の人は母を否定する人たちばかりだったと思います。

しかし、転機は突然やってきました。
区画整理の話が具体化し、さらに小生の職場が変わり、母の居場も 母の面倒を看る人がいなくなることに、母もなんとなく理解するようになったのです。

そうとうな抵抗に遭いましたが、なんとか母は居宅型介護施設に入居ができるようになり、小生も自由に動けるようになりました。

そうして半年が経ったわけですが、母の人相が変わりました。

今までは母の周囲は敵だらけだったのですが、新しい施設では周囲が認知症の人たちばかりで、自分の敵にならないことを確認したようです。

さらに、介護施設の職員らが、母を認知症と認めているので、母の行動を一切咎めることはなく、むしろ褒めるので、母は、やっと自分の居場所を得たようです。

とにかく、頑固な認知症の人を施設に入れることは非常に大変なことですが、施設に入った後は互いに楽になりますから、どうか、小生と同じように悩んでいる人がいたら、勇気を出して行動に移すことを勧めます。

もちろん、母の兄弟とか周囲の人の中には母の認知症を認めない人がいて、それが強い抵抗勢力となって、入居することに対して壁となって立ちはだかります。

しかし、そんな人たちに理解を得ることは非常に困難なことです。
認めない人は、診断書や各種証明書を見せても認めないのですね。

もちろん、母の親戚・知人の総ての人に理解を得て賛同を得る努力は必要ですが、そのためにチャンスを逃すことは勿体ないことです。

今朝の新聞をみると、団塊の世代と呼ばれる人たちが 65歳以上になり、その数が3000万人を突破したようですね。
つまり、日本人の 4人に1人が高齢者と言うことになります。Photo_3

さらに、60歳台の高齢者の一割が認知症だと言う統計もあるそうです。

したがって、こうした認知症の人をあずかる居宅介護型施設への入居は、認知症の老人が増えているので、いよいよ困難になっていくと思います。

さらに、介護をする職員が減っていく傾向もあるそうですから、入居のチャンスのある人は躊躇している場合ではないと思います。

敬老の日の本日、柔和な人相に変わった母を見た感想です。

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日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

こんにちは。

あらまさん、本当に頑張ってこられましたね。
自分の母親がこのようになっていく姿を見るのは本当に辛かったでしょう。
でもお母様もやっと安住の地を得たのでしょうか。表情が変化されたとのこと、息子であるあらまさんにとっても嬉しいことですね。

わが父は認知症はありませんが今介護1。週2回のヘルパーさんと1回の看護師さん、訪問歯科にかかり、2ヵ月に一度は訪問理容師さんに来てもらっています。最近はそのおかげでやはり適度な緊張感もでき、穏やかないい状態を保っています。

家族が全部一人でしょうことは無理です。幸い、私は一人っ子だし、父は天涯孤独の身なので、煩わしい身内とのトラブルはありません。それだけでもよかったかと思っています。

私はこの6月にヘルパーの資格を取りました。
そのときに紹介されたのですが、とても素晴らしい本だと思ったので、あらまさんにもご紹介します。

『大逆転の痴呆ケア』
和田行男 著
中央法規出版

投稿: コバヤン | 2012年9月17日 (月) 10時50分

コバヤンさま、早速のコメント、ありがとうございます。
コバヤンさまも、ヘルパーの免許をお取りになったのですね。
小生ら夫婦も、母の介護のためにヘルパー二級を取ったことがありますが、さらに、小生は福祉住環境コーディネーター二級の免許をとり、母の介護に活かすことができました。
介護職に就かなくても、そうした知識は必要ですね。
さて、ご紹介してくださった本を探して読んでみたいと思います。
ありがとうございました。

投稿: あらま | 2012年9月17日 (月) 12時59分

お母様が介護施設で幸せに暮らしているようで、よかったですね。happy01
私の周りでも親の介護をしている話をよく聞くようになってきました。
そういう年になってきたのでしょうね。sweat01
私の両親もいずれ介護が必要になることでしょう。
あらまさんのご意見を参考にしたいと思います。

投稿: にこりん | 2012年9月18日 (火) 00時37分

あらま様
お疲れ様でした。
私の父母はもう30年も前に送りました。当時は長期間、看病とか大変でしたが、今は本当に記憶のかなたです。
ところで60歳代で1割が認知症ですか!
私もまもなくですか ヤレヤレ

投稿: おばQ | 2012年9月18日 (火) 06時06分

にこりんさま、ありがとうございます。
日本も、人類史上初の本格的な高齢化社会に突入しているようですね。
他のアジア諸国では、白髪の人を見かけるのが珍しいのに、日本ではフツーに白髪社会ですね。
静岡県は、高齢の割には介護のお世話にならない健康年齢が日本で一番高いそうですね。
お互い、いつまでも他の人のお世話にならないようにしたいですね。

投稿: あらま | 2012年9月18日 (火) 09時16分

おばQさま、ありがとうござます。
以前は、親を老人ホームに放り込むと、親不孝者というレッテルが貼られたものですが、今は、そうでなくなりました。
さて、拙宅では、夫婦ともに物忘れが激しく、平らなところでも つまづくので、いよいよ認認介護を覚悟しています。
夫婦の会話も、人名など、単語がなかなか出てこないので、互いにイライラする毎日です。

投稿: あらま | 2012年9月18日 (火) 09時22分

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