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ちきゅう が心配

荒っぽい離岸Photo_2

温暖化になっているという地球が心配ということではないですよ。
先日、静岡県の清水港に停泊していた 地球深部探査船 ちきゅう の離岸の様子を見ていました。

ちきゅう という船は、いわゆるボーリング船で、高いやぐらが特徴ですね。
単純に見ても、重心が高そうな不安定な船で、しかも風の影響を受けそうな形状です。

とにかく、深海の洋上からボーリングが出来るということで、アンカーを使わず、動力を制御して位置を固定できるのだそうですPhoto_3 

そのために、従来の固定スクリューに舵という方式ではなく、写真のように 360度、自由に向きを変えられるスラスターを使っているそうですね。
ちきゅう は、6基のスラスターを持っているそうです。

スラスターは、スクリューを電気モーターで駆動するもので、ちきゅう の場合は、ディーゼルエンジンで発電した電気を利用しているようですね。

さて、港から離岸する際も、そのスラスターを使うわけですが、当日は、15メートルの強風が吹いていて、その風が ちきゅう を岸壁に押していた感じでした。

ちきゅう は 2基の スラスターで岸から離れようとするのですが、強風は ちきゅう を岸壁に押したままです。

そこで、強力なタグボート 2隻を使って、ちきゅう を引っ張って、ようやく離岸しようとするのでした。
(ちなみに、このタグボートの使用料は、一時間、200万円なんだそうですよ。)

スラスター 1基の馬力は、5,700 PS。
また、今回使った タグボートの馬力は、一隻で 3,700 PS。
つまり、合計、18,800馬力で、ようやく離岸したということになります。

ところが、強風は断続的に続き、ちきゅう は岸壁とこすりながら出航していきました。
当然、岸壁のコンクリートや船体にも深いキズが付いたと思います。

小生は、今までたくさんの船の離岸の様子を見てきましたが、こんなに荒っぽい離岸を目撃したのは久しぶりです。

こんなに不安定な船が、本当に、強風で潮の流れの急な洋上で固定できるのでしょうか ?

昨日は、日本海を進んだ強烈な低気圧が春の嵐となって日本全土を襲いました。
はたして、東北沖の ちきゅう は、大丈夫だったでしょうか ?

話によると、前回の津波の影響で、6基の中の 1基のクラスターが壊れたままなんだそうです。
そして、今回、昨年起きた東日本大震災の震源地を探査するのだそうです。

さて、悪戦苦闘して離岸した一時間後、清水港は凪 (なぎ)になりました。

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コメント

この日の悪天候は 
2日前くらいから予想されていて注意が促されていましたが
それでも出港日の変更はされなかったんですねぇ。。。。

船体が完全ではない状態で、、、、
大丈夫なのでしょうか?

調査を終え 無事の帰港を。

投稿: sue | 2012年4月 6日 (金) 01時18分

sue さま、ありがとうございます。
湾内でのんびりと釣りをしていたら、ちょうどそういう光景に出くわして、驚きました。
近くに、港で働いている友人がいたので、ちきゅう の構造について詳しく説明してもらいましたが、なんでも、就航 3年目に スラスターの伝動システムに不具合が発見され、大規模な修理をしたそうですね。
(小生は、こうした場合は、ダイレクトドライブの設計にすべきだと思いました。)
今回は、世界中から選ばれた科学者らを乗せて、大地震の震源を観測しているそうです。
女性も乗船していましたよ。
あんな乱暴な出航の仕方に、さぞ、驚いたことと思います。

投稿: あらま | 2012年4月 6日 (金) 09時32分

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