« 拝金主義 - 6 | トップページ | 拝金主義 - 8 »

拝金主義 - 7

お客様は神様です

1970年、日本ではじめて万国博覧会が開かれたとき、そのテーマソング「万博音頭」を歌ったのが三波春夫さん。

オイルショック前の、好景気に沸いていた日本の歴史の象徴でした。
その彼の「お客様は神様です」ということばが、消費者には快く響き渡りました。
お客様の要望に応え、さらに先回りして、お客さまの欲しがるものを予想して提供する。
そうしたものを作れば売れる。ダメなら捨てる。
・・・・そんな時代でした。

バブルがはじけ、経済がしぼんでも、「お客様は神様です」という言葉は残りました。
「お客様の欲求は絶対だ。」
それに応えることが経済界で生き残れる唯一の方法だ・・・。
・・・なんて、セミナーの講師が叫んでいます。

それを欲求至上主義と言いましょう。
その欲求の善悪・程度なんて問題にせず、総てに応えて経済を回復させようとしているのですね。

過度の欲求は‘悪’というような思想は遥か昔の過去のもの。
たとえ、子供の欲求でもそれに応えています。

その結果、顧客の欲求を満たそうと、欝病になるまで働き、逆に、商品やサービスに満足しないと、必要以上にクレームをつける・・・・。
そんな、ギスギスした社会に、日本はなってしまいました。

しかし、実際には、お客様は人間です。
完璧な神様ではなくて、不完全な人間がお客様ですよね。
その不完全なお客様の言うことが、総て正しいと思い込むところにムリが生じます。
物事の善悪を考えず、ひたすら顧客のエゴにまで応えることを善とする現代のエコノミック原理。
そうした拝金主義の産んだ妄想から脱却する必要があると、誰もが感じていたはずです。
タガが外れて、無制限に欲を満たそうとする人類社会・・・。
でも、個人の力では、そうした趨勢には勝てないのですね。
いまに、バチが当たるのでは・・・、何かが起こるのでは・・・。

そんな不安が的中するようなことが起きてしまいました。
それが、リーマンショック。
さらに日本では、3.11 と続きます。

石原都知事は、この災害は天罰だと叫びました。
(でも、不適切発言だったと訂正しましたが・・・)

そうして、この体験を通して、日本人は、モノのありがたさ、人の温かさを知ることになるのでした。

ところが、「喉もと過ぎれば、熱さも忘れる」ということなのか、欲を基調とした経済活動が再開されました。
それが、原子力の再稼動。
ヒロシマ・ナガサキは他者からの被曝でした。
しかし、今度のフクシマは、自曝です。
人間の欲の深さは、死んでも分らないようです。
特に、官僚たちの欲の深さには、閉口します。

|

« 拝金主義 - 6 | トップページ | 拝金主義 - 8 »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/131161/52953258

この記事へのトラックバック一覧です: 拝金主義 - 7:

« 拝金主義 - 6 | トップページ | 拝金主義 - 8 »