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課長通知 - 3

課長令

最近、問題となっている 課長通知
現行法を捻じ曲げるほどの威力を持っています。
その威力を利用して、長妻前厚労相が年金難民を救おうとしたのか、それとも官僚の独断で、今回の問題が起きたのかはわかりません。
いずれにせよ、そうした威力を持つ霞ヶ関の課長が発する通知を、われわれの業界では 課長令 と呼んでいます。
つまり、通知とは お役人様からの命令みたいなもの・・・と捉えているのですね。

本来なら、事務方であるべき筈の官僚が、なぜ、国会を凌ぐほどの権力を持っているのか・・・。

そこで、課長令の「」という字を見ると、中学校の社会の授業で習った「律令」を思い出します。
たとえば、大宝律令などというように、日本を含めた東アジアは、その昔は律令国家、あるいは律令体制だったそうですね。

そこで、その律令についてお浚 (さら) いをしてみましょう。
インターネットでこの 律令を調べてみると、様々なサイトにヒットしますが、ここでは Wikipedia をみてみます。
それを要約すると・・・・

律令(りつりょう)とは、東アジアでみられる法体系である。
は刑罰法令、は律以外の法令(主に行政法)に相当する。
刑の成文法として律が発達し、令はその補完的規範であった。
次第にの重要性が増して、律から独立し行政法的なものになった。

律令法(りつりょうほう)は律令格式(きゃくしき)などの制定法および平安時代になって律令を基礎にして成立した各種の慣習法をふくめたもの。
大化改新以後の中央集権的国家の制定した公法を中心とする法体系である。
律令法は、大化改新によって支配権を握った畿内および近国の貴族層が、従来のように地方豪族を媒介として全国を支配するのではなく、官僚機構によって人民の末端にいたるまで統治するための法であった。
律令法は貴族層が、その特権と支配を維持するための法であるから、賤民制度をふくめた全体の身分の体系は、法によって明確に規定しておく必要があった。

律令制(りつりょうせい)は、主に古代東アジアで見られた中央集権的な統治制度であるといわれることもあるが、唐制に倣った体系的法典を編纂・施行したことが実証されるのは日本だけである。
日本では律令制または律令体制律令国家と呼ばれるが、中国にはこのような呼称は存在しない。
律令制とは、古代中国から理想とされてきた王土王民(王土王臣とも)、すなわち「土地と人民は王の支配に服属する」という理念を具現化しようとする体制であった。
また、王土王民の理念は、「王だけが君臨し、王の前では誰もが平等である」とする一君万民思想と表裏一体の関係をなしていた。
その基本制度として
1. 一律的に耕作地を班給する土地制度
2. 個人を課税対象とする体系的な租税制度
3. 一律的に兵役が課せられる軍事制度
4. 人民を把握するための地方行政制度
が挙げられる。
以上の 4制度を漏れなく実施するために、律令国家は、非常に精緻な律令法典と、それに基づいた高度に体系化された官僚制を必要とした。

【引用、終わり】

つまり、律令制とは、官僚 (公家・貴族)の既得権益を維持するためのものですね。

こうしてみると、日本は昔から天皇をバックにした官僚体制国家といえると思います。

歴史をみると、聖徳太子は当時の官僚の堕落に対して、十七条の憲法冠位十二階などを決めて、官僚制度改革に腐心しました。

しかし、天皇の権力の下であぐらをかいていた公家 (貴族・官僚) は ますますヒドクなるばかり・・・
そこで、武家が台頭してきて、公家たちは京都に幽閉されてしまうことになります。

ところが、文明開化とともに官僚たちは生き返り、明治憲法の下、君の僕 ( しもべ) として威力を発揮しました。

そして、戦後の官僚たちは 今度は 民の僕になるはずだったのですが、長年の律令制感覚から脱却できずに今に至っていることになります。

こうして、今も尚、官僚たちはエリート意識と、国家権力の下に、律令制政治みたいなものをこっそりと行っているわけですね。

その現われの一つが、今回、問題となっている課長通知ということなんでしょう。

なるほど・・・、公務員と民間人との格差、つまり支配権層と被支配者層との階級の差が生じてきているのは、もしかして、律令制時代に戻ろうとしているのでしょうか ?

官僚たちが、自分たちの特権、つまり既得権益を守ることに固執する理由が、このような日本の律令制を見ることによって分るような気がします。

次回は、こうした課長通知が憲法違反かどうかについて考えてみたいと思います。

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