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課長通知 - 2

グレーゾーン

『静岡新聞』の昨日の夕刊を見ると、片山総務相は 9日の参院予算委員会で、専業主婦らの年金救済策を厚労省の課長通知で実施したことの違法性に関して「グレーゾーンの領域である」と述べたと伝えていました。

さて、いわゆる課長令グレーゾーンと言うことについては、以前から指摘されています。

それを説明するに際して、まず日本の法令について見てみましょう。

日本は法治国家ということで、憲法を頂点に約 1800の「法律」があり、我々はそれを守ることを義務付けられています。
この「法律」とは、国会で決められたもので、そのほかに、「法律」の施行に必要となる諸事項に関し、内閣が定めた命令である「政令」とか、主務大臣が定めた命令である「省令」というものがあり、それら 3つを併せて、「法令」と呼ばれています。

実際の社会生活では「政令」は「施行令」とも呼ばれ、「省令」は「施行規則」と呼ぶほうが馴染みがあると思います。

さて、こうした法令を円滑に施行・運用するため、われわれ国民に周知・留意すべき事項を、主務省から示したものが 通知事務連絡と呼ばれるものです。
つまり、通知とは、法令の規定する事項について分かり易く説明を加えたものです。
その内容に応じて、事務次官部局長課長室長などから「通知」が出されます。
従って、「通知」とは、あくまで行政資料と言う性格であることが本来の姿であるはずです。

ところが実際には、官庁から出された通知は、従来の法律を曲げるものが少なくありません。

国会で決めた法律を、官僚が勝手に曲げているのですね。
今回の専業主婦年金の救済措置のための厚労省の課長通知は、今までの年金法を曲げる重大な内容でした。

その他の例として、介護法などは毎日のようにコロコロと変わると思うぐらいに変わります。いわゆる課長令というものが頻繁に出されて、昨日禁止されていたことが本日から解禁されたり、今日から突然 禁止になることも多々ありますね。

法律の改正を待っていては間に合わない・・・というのがその理由のようですが、どうやら他にも理由がありそうです。

昨日の片山総務相の発言は、そうした官僚の「通知」の現状を指して グレーゾーンと呼んだもので、違法性が無いとは言い切れないことを示していると思います。

それでは、なぜ、官僚にそうした法律を曲げることが出来るほどの特権が与えられているのでしょうか。
次回は、「律令」をテーマに、官僚の特権について考えてみたいと思います。

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