お城・鉄道マニア、必見
今晩も、先週録画した NHK テレビ番組 『ブラタモリ』を観ています。
小生は、テレビはニュースと天気予報、それと映画放送以外は観ないのですが、この『ブラタモリ』だけは、毎回 見ています。
今回は、『江戸城 外堀』ということで、お宝情報が満載でした。(上の写真、赤い部分が、江戸城の外堀だった)
さて、皇居、つまり江戸城には マラソンコースとなっている 内堀 (上の写真の青い部分)と、さらにその周りを囲む 外堀があります。その外堀の中の区域を 惣構 (そらがまえ - 上から二番目の写真) と言い、城の大きさを表していたそうです。
その江戸城の 惣構 の広さは東西 5キロメートル 南北 4キロメートルということで日本一なんだそうですよ。
まず最初に、江戸城外堀のエキスパートである 千代田区立四番町 歴史民族資料館の 後藤宏樹 さんの案内で、その外堀を一望できる場所に案内してもらいました。
その展望場所が、靖国神社の横 法政大学 ボアソナードタワーの 25階。
外堀は、全国のお城にありましたが、これだけたくさん残っているのは 江戸城だけ。
その江戸城の外堀が掘られたのは、徳川 三代将軍 家光 のころだったそうです。
その外堀を掘ると言うプロジェクトでは、全国の大名から お手伝い普請 あるいは 天下普請として 人工(ニンク)が集められ、わずか 3ヶ月で人の手のみで掘られたそうです。
諸国の大名に掘らせることで、その勢力を削ぐという意図もあったようです。
この工事は、外堀を掘った土砂を谷筋に埋めて平地を作るなど、埋めたり 掘ったりの大プロジェクトだったようですね。
その地形が体感できるのが 市谷亀岡八幡宮。江戸城の裏鬼門を護る社として作られたそうです。鎌倉の鶴岡八幡さまから分けてもらったので「亀岡」・・・なかなか洒落ていますね。
次に、外堀工事の難所とされた 真田濠 (サナダボリ - 上智大学 グランド)。ここでは、60万立米、つまりダンプカー 10万台分の土砂が掘られ、土手が作られたそうです。こうして江戸城の堅固な要塞が完成したそうです。
その真田濠にある ナゾの建物。タモリさんが気になるということで訪れたところ、それは昔の変電所の建物を利用した防災倉庫だったようです。
次に、真田濠のスグ横にある料亭のご主人 福田 彰 さん (92) から、当時の思い出話を聞きました。
そのお話によれば、当時の濠には水が豊かで白い花が咲いていたそうです。ところが、戦後には 瓦礫の処理場となり 埋め立てられてしまったそうです。
さて、次に向かったのは 四ッ谷駅周辺。これからは、外堀と鉄道との関係を探ろうと言うことで、鉄道総合技術研究所の 小野田 滋 さんに案内してもらいました。外堀を走る鉄道の歴史を辿りました。
まず 明治 27年に中央線 の前身 甲武鉄道 (私鉄) が新宿から牛込の方に入ってきました。これは、初めて東京の市街地に乗り入れた鉄道ということになります。
この外堀を利用した中央線は、その区間 (新宿 ~ 東京) には踏切が一つもないということで、当初から立体交差を意識した鉄道敷設計画だったようです。なんと、先進的な都市計画だったでしょう ! !
その外堀に乗り入れるために最初に作られたトンネルが 御所トンネル。レンガで造られた構造の上に笠石が載せられているという具合に 装飾性豊かで、今でも総武線の下りのトンネルとして現役です。

さて、外堀には見張り場として「見附」があり、その構造が鉄道の駅に適していると言うことで、外堀の「見附」が「駅」として利用されることになりました。特に、そこには堀を渡る橋があったので、駅を渡るには適していたのですね。
さて、次にタモリさんたちかやってきたところは、甲武鉄道 (中央線)が 牛込から東京駅まで延ばした千代田区飯田橋三丁目。外堀の土手を利用して作られた高架の上に鉄道が敷かれています。
そのときに作られた石垣が、今もそのまま残っているのですね。
その石垣を観察すると・・・・
最初、石を平らに加工してから積み上げた 布積(ぬのづ)み という西洋風な工法で石垣が積まれたようですが、ヤッパリ日本風の谷積み のほうが簡単で頑丈と言うことで、途中から工法が切り替わったようです。
ナレーションが言うように、こうした石垣を見ると、時代も一緒に積まれていた感じがしますね。
長い石垣の次には、高架の鉄橋が・・・。
銘板を見ると 1904年 ドイツ製と記されています。
次に、日本橋川に架かる 小石川橋通り 架道橋。
この鉄橋も、明治 37年に架けられ、今も現役として利用されています。
このように甲武鉄道時代に作られた建造物が、今も現役として利用されているのは驚きですね。
さて、最後にタモリさんたちが訪れたのが 地下鉄 飯田橋駅。
そこから入ったところに、地下鉄の留置線、つまり地下鉄車両の駐車施設がありました。
映画『交渉人 真下正義』を思い出しました。
このように、外堀の地形は、地上や地下の鉄道に効率よく利用されているのですね。
今回も、タモリさんと一緒に東京を散策しましたが、本当に楽しかったです。
(以上の写真は、拙宅のテレビ画像を写メしたものです。クリックすると拡大しますょ)
【参考地図 NHK ホームページより】
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