« 映画 『余命一ヶ月の花嫁』 | トップページ | 新聞感想文コンクール »

岡目八目

第三者の目Photo

囲碁の業界用語 ? から派生した格言に「岡目八目」と言う言葉がありますね。
よく四字熟語で「岡○八○」の、○に当てはまる体の一部の漢字を書きなさい・・・と出題されます。

その意味は、傍観者ほどよく分る・・・ということなんでしょう。
つまり、その場で悪戦苦闘している人よりも、離れたところから見ている人の方が、その場の状況がよく分っているということですね。
つまり「客観」という意味です。

この「岡目八目」には、二つの意味の「戒め」があると思います。
ひとつは、自分自身を客観的に見直す心のチャンネルを常に持ちなさい・・・と言う意味。

プロゴルファーの石川 遼選手は、インタビューで、「どんなに試合でエキサイトしても、冷静に自分を見つめているもう一人の自分がいる」と言っていました。

そうした姿勢が、好成績につながっているのでしょう。

もうひとつは、客観的立場になれば、誰もが達観できる。
だから、第三者だからと言って偉くなった・・・と言うわけではない・・・という意味です。

もちろん、第三者の立場に立てば、誰もが達観できると言うことではないでしょう。
でも、立場を交代すれば、見えないものが見えて来ることがありますね。

逆に、他人の所作を見て、「バカなことをしている・・・」と、非難はできても、こと自分のことになると分らないのが凡人の常でありましょう。

話は少し変ります。Photo_2
以前、脱サラが野球監督になり、そのチームが優勝したという週刊誌の漫画がありました。
シロート監督が、プロ選手を率いた・・・というのですね。
彼の場合、野球の技術や経験がなくても、生きていく姿勢を選手に伝えることのよって、選手たちを奮起させたということなんでしょう。
しかし、それはあくまでもアニメの世界で、現実にはありえません。
サーカーにしても野球にしても、経験者が監督になります。
現実的には、リーダーにその経験がないと、現場の人間はついてこない・・・ということですね。
その一つの例が、今年の夏から秋にかけて、チリの鉱山の「奇跡の救出劇」・・・。
これは、リーダーの経験と技術が産んだ まさに 奇跡でした。

このように、監督は経験者が適任です。
経験が人を育てる。・・・という所以です。

ところが、最近の組織では、経験のないひとが「監督」とか「管理」をするようになりました。
今の組織に「管理部」を置くことは当たり前になりました。
その「管理部」の人たちは、現場の経験が問われなく、客観的に現場を見ることが出来ます。
つまり「岡目八目」です。
最近では、下手に経験を積むと、正しい判断ができないだろうと言うことで、敢えて、経験のない人を管理官や監督に仕立て上げよう・・・という傾向にあると思います。
なかには、「管理部」をアウトソーシングしたところもあります。
こうして作られた「現場監督」や「管理官」は、その現場の欠点や欠陥を発見して、是正させることができるような体制になっているのですね。

しかし、それは、その管理官や監督が現場の人よりも優れているからではなくて、そういう立場にある・・・と言うだけのことです。

管理者」とか「監督」という職に就くと、何か自分が偉くなったような錯覚に陥りますが、実際に現場の仕事をさせてみると、何も出来ないのですね。

さらに、監査官とか査察官ともなれば、担当した部署の欠点や欠陥、過ちを捜すのが商売ですから、現場の人からは煙たがられるのは当然でしょう。

だから、管理する側も管理される側も、ともに謙虚になりましょう・・・それが、「岡目八目」という四字熟語からくる「戒め」の一つだと思います。

これは、テレビやインターネットの番人にも言えることです。061_2
家の中で座っているだけで、いろいろな情報を得ることができる便利な世の中になりました。
そして、テレビやインターネットの情報で、他人を批判したり非難することも簡単に出来ますね。
しかし、それだけでは、人間として片手落ちということですね。

今思うと、小生が小僧の頃から親方連中から徹底的に教え込まれたことは、結局はこの「謙虚」ということではないか・・・と、最近、思うようになりました。

|

« 映画 『余命一ヶ月の花嫁』 | トップページ | 新聞感想文コンクール »

科学技術」カテゴリの記事

コメント

アメリカではMBAなんてなると、あっという間に管理者、経営者になって、更に会社から会社へ八艘飛びというのが当たり前のようです
対する日本では、入社してコーポレートラダーを上り詰めてやっと役員というのが当たり前のように思います
それぞれ得失はあるのでしょうが、大学でて10年くらいで大企業の経営者が務まるのか、私には理解できません
まあ、日本人だからでしょう

投稿: 佐為 | 2010年12月 8日 (水) 18時02分

佐為さま コメントをありがどうこざいます。
小生の友人にも、甥っ子にも アメリカで MBA を取得した人がいますが、ともに日本の企業の中で悪戦苦闘をしているようです。
理想と現実とでも言うのでしょうか・・・。
それにしても、外部から役員を招き入れて、リストラを断行する企業が増えました。
日産自動車もそのひとつ。
カルロス・ゴーンの年収が 8億 9000万円とか・・・。
沢山の日本人がクビになり、そのクビを切った人が莫大な報酬・・・。
最近は、韓国や中国から役員を招き入れているとか・・・・。
さらに、新入社員は日本人よりも外国人を採用。
パナソニックなども、外国人を積極採用しています。
それもこれも「経営学」のなせる業です。

投稿: あらま | 2010年12月 8日 (水) 19時48分

テレビやインターネットだけの批判や非難は・・すみません私がそうです。
自分の足で情報を取りに行く・・反省です。

技術は日本人 労働は大陸人 管理は台湾人と言われていますが!!
知り合った台湾人のエリートは学力だけではなく謙虚さも超一流でした。

その会社の大手家電OBの日本人は嫌なやつでした。
振り返れば威張り散らかして嫌な奴は私も同じでした。
反省します。

あらまさんの言われるとおり日産の車・・
マーチを買って喜んでいる日本人は安ければ日本人が失業しても何にも思わないのかな。

投稿: taka | 2010年12月 8日 (水) 23時09分

taka さま、毎度ありがとうございます。
先日、taka さまとお会いした時、当時の中国での日本駐在員の行動の一端を教えてもらいました。
その様子が信じられなかったので、ネットの知人や、元の会社の知人、さらに同級生に 20年間上海に駐在している人がいたので、その人から当時の様子を詳しく聞きました。
すると、今の日本人は中国人の批判ばかりしているわけですが、元はといえば、最初の頃の日本人がそういったレールを敷いたことが分り、驚いてしまいました。
つまり、目先のカネで簡単に動く中国人を操った結果、ブーメラン現象として日本人に返ってきているということが、よ~く分りました。
反面、スイスやドイツの駐在員たちは、日本人のような汚いことはしなかったので、今でも‘威厳’を保っているということなんですね。
さらに、中国人の抗日教育・広報と相俟って、今のような状況を作ってしまったようですね。

そうしたことを知ると、中国人をバカにするのは誤りで、中国人をカネで操ろうとして誤った慣習を作ってしまった日本人にも大きな責任があることが分ります。

「担当が不在」「分りません」という常套文句は、実は日本人発だということを知り、恥ずかしく思いました。

・・・・だからと言って、今の中国人や中国政府を「是」とは思いませんが、日中関係をこんな具合にした責任は、日本のほうにもあるということは知るべきなんでしょうね。

投稿: あらま | 2010年12月 9日 (木) 13時56分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/131161/50243854

この記事へのトラックバック一覧です: 岡目八目:

« 映画 『余命一ヶ月の花嫁』 | トップページ | 新聞感想文コンクール »