陛下の公的行為
象徴天皇としてのお立場
前回、天皇の国事行為に触れ、その仕事量が膨大であることを記しました。
引き続いて、今回は、憲法で決められている国事行為というもの以外の 公的行為 の意義について考察してみたいと思います。
天皇の公的行為には、本日、陛下が中国の副主席と会見したように、国賓との会見、海外歴訪、地方行幸、戦没者追悼式や国体などの式典、歌会や園遊会などが挙げられます。
こうした 公的行為は、憲法で定めた 国事行為 ではありませんから、内閣の助言や承認も要らないわけです。
ところで、憲法 4条では「天皇は国事行為のみを行う・・・」となっていますが、実際に陛下は、膨大な国事行為のほかに、さらに膨大な公的行為をされています。
どうしてこのようなお仕事をされているのか・・・
それは、天皇のお立場を考えると分ると思います。
つまり、天皇には憲法 3条が定めているように、国事行為を行うという「国家機関」という立場のほかに、憲法 1条に定めているように、日本国民の統合の「象徴」というお立場があります。
つまり、天皇には国民を統合していく役割があるわけです。ですから、国民が一体感を持つ行事に出席したり、天皇賞 ( 賜杯 ) を授与するわけです。
何度も書きますが、こうした公的行為は憲法の定める国事行為ではないのですから、内閣とは直接関係ないのです。
つまり、政治に縛られることがないので、政治的に中立・公正であれば、天皇ご自身のご意思を反映できるのです。
その一つが、「被災地のご訪問」です。
国民を勇気付けたい・・・という御心が、実によく反映されています。
両陛下の慰問によって、どれだけの国民が助かったことでしょう。
これは、昭和天皇の御世にはない、今上天皇の独特の御心の現れです。
今上陛下は、平成の象徴天皇の像を模索され、それを公的行為の中で実践されているわけです。
その公的行為の大前提が、先ほどにも記した「政治的に中立・公正」という土台です。
中立・公正であるから、陛下の御心が反映されるのです。
身分に関係なく、罹災した国民を慰めよう・・・そうした御心の現れです。
それは、外国要人との会見も同様です。
その国の国家の大きさ、経済力に関係なく、公平にお会いになることによって、象徴天皇としての特性が発揮されるわけです。
これが、羽毛田宮内庁長官が懸念した理由です。中国だから・・・という理由で、特別に配慮して会見することは、日本国憲法第一条に反しているのです。
ですから、小沢氏の行為は、憲法に照らし合わせても、違憲な行為です。
こうした行為を小沢氏ができるのは、小沢氏には陛下に対する畏敬の念がないからでしょう。
小沢氏は昨夜の記者会見で、「天皇陛下ご自身に聞いたら『手違いで遅れたかもしれないけれども会いましょう』と必ずおっしゃると思う」と、うそぶいていました。
これは、戦前の旧陸軍が「陛下の御心である」と称して、日本を戦争に向かわした行為と同様なものだと思います。
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コメント
小沢さんの暴走は酷くなるばかりです。
どうしたものか・・・・
投稿: sue | 2009年12月16日 (水) 00時12分
小沢さんの言い分・行為は絶対におかしいと思います。


今、民主党の陰のボスは小沢さんとみんな知っているのでは。
前から小沢さんのふてぶてしい顔や態度が大嫌いでした。
sueさんのブログにもありましたが、民主党の暴走を止めなければいけませんね。
投稿: にこりん | 2009年12月16日 (水) 02時43分
sue さま、ありがとうございます。
強引な小沢さんの態度を見て、多くの国民は民主党の実態を実感できたと思います。
日中関係、日米関係をはじめ、外交はどうなっていくのでしょうか ?
貿易立国の日本は、外交とか安全保障の微妙なバランスを取りながら、なんとかここまで辿りついているのですね。
なのに、小沢氏の権力欲を満たすために、そうしたバランスが崩れることが怖いです。
投稿: あらま | 2009年12月16日 (水) 08時27分
にこりんさま、政治の問題にお付き合いくださってありがどうございます。
小泉さんも強引でしたが、それでも魅力がありました。
ところが、小沢さんの強引さには魅力がなく、金権欲だけが前に出ているような感じがします。
投稿: あらま | 2009年12月16日 (水) 08時30分