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人を残すは上

天爵を修める

今年の野球界は イチロー選手の年だと思いきや、ここに来て 野村監督 の話題が沸騰しているようです。

書店では、イチロー語録よりも 野村語録のほうが平積みされているとか・・・
その野村語録 ( ぼやき ) の集大成とも言えるのが、「人を残すは上」。
昨晩のテレビ番組でも、野村監督は、「野球界で人を残せたことが、非常に幸せだった」と感謝していました。

この「人を残すは上・・・」という言葉は、中国の故事とも言われていますが、どうやら 後藤新平さん (写真) のものらしいですね。Photo
つまり、「財を残すは下。されど財なくんば事業保ち難く。事業を残すは中。事業なくんば人育ち難し。人を残すは上なり。」という言葉を引用しているようです。

意味は、「 人を残す > 仕事を残す > カネを残す 」というような 比較論 ではなくて、「組織があるからこそ教育が出来る」という意味のようです。

この言葉については、いろいろな解釈があるでしょうが、小生は以下のように理解しています。

つまり、「野村監督一人では人を育てることはできなかった。チームがあるから人を育てることができた・・・」という、野村監督謙虚な心の現われのように感じます。
人を育てるということは、単に先輩とか先生の功績ではなくて、そうした人を育てる場とか機会があるからこそ教育が出来るのだ・・・ということを示していると思います。

これは、野村監督解任 ( 本当は任期満了 )した 三木谷社長への ‘ボヤキ’ なんでしょうか ?
つまり、「 IT 成金で事業を立ち上げても、人を残さなければ意味がない・・・」という忠告なんでしょうか ?

まぁ、そこまで深読みする必要はないようです。
テレビ映像から見た野村監督は、「人を残せば、金は追いてくると言っていたように、人に教えることが出来るほど修行を積めば、地位・名誉・財産なんて勝手に追いてくるものだ・・・ということを述べているように思いました。

また、こうした‘功績’を残すことが出来たのも、仕事への‘愛’があったからこそ出来た・・・とも述べていました。

この言葉を聞いて、小生は、孟子の「天爵を修めて、人爵がこれに従う」という一説を思い出しました。

孟子曰(いわ)く、天爵(てんしゃく)なる者あり、人爵(じんしゃく)なる者あり。仁義忠信、善を楽しみて倦(う)まざるは、此(こ)れ天爵なり。公卿大夫(こうけいたいふ)は、此れ人爵なり。
古(いにしえ)の人は、其(そ)の天爵を脩(おさ)めて、人爵之(これ)に従えり。今の人は、其の天爵を脩めて、以(もっ)て人爵を要(もと)む。

簡単に言えば、人格を形成した分だけ、それに伴って名声や財産がついてくる・・・という意味なんだそうです。
つまり、カネとか名誉のために、自分の人格を陶冶するものではない・・・という教えなんですね。

逆に言えば、金や地位を獲得しても、それに見合った人物でなければ、それらはスグに失ってしまう・・・と言うことなんだそうです。

いずれにしても、事業にしても組織にしても、人を残さなければ継続しないということなんですね。そうした意味では、野村監督は野球界に大変な功績を残したことになると思います。

現代の風潮として、金儲けをしたら、サッサと解散させてしまう傾向があります。
そんな社会では混乱するばかりで、安心して暮らせませんね。

野村監督の一つの‘ボヤキ’から、いろいろなことを連想してしまいました。

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