« お先にどうぞ | トップページ | ダメと言われても »

映画 『バベル』

意思疎通ができない悲劇

煮え切らない内容の映画・・・それが、観終えたときの最初の印象でした。(先日、BS フジ で放送したものを録画したので、それを観ました。)
しかし、その後、いろいろと考えてみると、この映画の示したいものがわかるような気がしてきました。

Photoバベル」とは、旧約聖書に出てくる巨大な塔ですが、その建設を神様がお怒りになって、人間の言葉をいろいろな言語に分けてしまった・・・ということですね。

つまり、「バベル」とは、意思疎通ができないことの象徴だと思います。

そうした意思が通じないという「障害」は、障害者と健常者との間、民族間、親子間、男女間など、さまざまの「間」で生じていて、その「障害」が生んだ悲劇をこの映画は物語っていると思います。
Photo_2
第79回アカデミー賞で助演女優賞にノミネートされた菊池凛子さんは、この映画で、「障害者」あるいは「親子」「男女」の間に生じているバリアに苦しむ少女を好演していました。女性として認めて欲しいという気持ちが、「痛み」として伝わってきましたが、そうした演技が評価されたんでしょうね。

小生も、外国に行くと、いつも言葉の壁と、習慣や伝統の違いの壁に当たります。

最近では、日本と中国との間に「バベル」があるような体験をしました。

また、夫婦間でも親子間でも「」の存在に悩むことがあります。さらに、介護の現場でも「バリア」に悩まされます。

しかし、そうした「」は、存在するというものだけではなくて、自分が作っている部分があるものだと、感じさせてくれる映画だと思いました。そして、その壁は、自分の力だけではどうしようもないモノだとも感じました。

監督 ; アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ 
出演 ; ブラッド・ピット、ケイト・ブランシェット、ガエル・ガルシア・ベルナル、役所広司、菊池凛子など
2006年、メキシコ、143分

【追加】 

29日(土)に、BS フジ で再放送するそうです。後2時~4時45分

|

« お先にどうぞ | トップページ | ダメと言われても »

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

バベルの物語は良く読み解くと、人の傲慢さや人同士で意思疎通ができないと言うことと共に、神の傲慢さも際立つ物語なのですよ・・・。

投稿: ある大学生 | 2009年8月29日 (土) 01時30分

ある大学生さま、いつもご教授をありがとうございます。
神様は、ありがたい慈悲に満ちたものと思いがちなんですが、実際には、冷酷で、傲慢な面があったのですね。
考えて見ますと、聖書によれば、神様は自分が楽しむためにこの世をお造りになったということですね。
けっして、我々のためにこの世をお造りになったのではないわけですね。
この映画の悲劇は、人間というよりも、神の傲慢さによるもの・・・
そう考えることもできますね。
なるほど・・・そこまで深く考えるとは、さすがですね。
参りました。

投稿: あらま | 2009年8月29日 (土) 19時14分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/131161/46041839

この記事へのトラックバック一覧です: 映画 『バベル』:

« お先にどうぞ | トップページ | ダメと言われても »