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「蟹工船」人気

共産党入党者が増える

昨年あたりから、日本共産党に入党する人が増えているそうです。

その理由は、格差社会を反映したものなんだそうですが、その切っ掛けをつくったのが 1929年に出版された『蟹工船』という一冊の本。

内容は、不当に経営者に搾取されたいた労働者の話で、現代の人にも共感を与えているようです。

こんな具合に現代は『格差社会』といわれて久しいのですが、誰もが中流意識を持ったのは、高度経済成長期で、バブルが崩壊してから、貧富の差が開いたのは確かですね。

そのバブルがはじけた後、大量の不良債権処理、企業経営の建て直しのために、政府は規制緩和を断行し、その結果、労働規律が緩慢になり、アウトソーシングと称して、派遣労働者や日雇い労働者が増えました。

つまり、安い労働力が創設されたわけです。その結果、企業は立ち直りましたが、労働者側には、同じ労働内容でも、今までの賃金で働く人と安い賃金で働く人がいて、そこで、「格差」が生じているようです。

さらに、世代間格差も広がり、就職氷河期といわれる 3 ~ 40歳台のひとの中には、考えられないほどの低賃金を強いられている世代があるそうです。

そうした世代に、この『蟹工船』が人気があるのだそうです。

以前、小生の住むイナカでは「アカ」とか「ピンク」と呼ばれた人は、危険思想の持ち主として見られていましたが、最近では、共産思想の人を「アカ」とは言わないようですね。

これは、イデオロギーで差別すること自体が薄くなったからなのでしょうが、それにしても、経済社会から見放された可哀想な世代があるということは異様です。つまり、働いても働いても暮らしが楽にならない世代が、現実問題として存在すると言うことですね。

しかし、共産主義は、あくまでも単純な理想主義で、全体主義に陥りやすい要素を持っていたことは、ソビエト連邦の壮大な実験で、研究済みです。

共産党員が増えると言うことは、不幸な世の中になってきているということには間違いないようです。

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コメント

なんか時代錯誤という感じですね

搾取されている・・・フーン
就職難・・・・フーン

もう少しまじめに勉強すればいいんじゃない?
会社員になっても資格をとったり、技能を磨けばいいんじゃないと思います

そして忘れてはならないのは、向上心のない人が明らかに増えています
私たちが社会人になった60年代半ば、みな少しでも稼げるために、少しでも出世しようという気概がありました
今の人は、ハングリーではありません

蟹工船の人たちに笑われますよ

投稿: 佐為 | 2008年9月 9日 (火) 20時58分

佐為さま、小生の子供のころは、いつも「腹ペコ」で、「お腹と背中がくっつくぞ」と言っておりました。
ところが、今の子供たちは、常に満腹です。
そんなわけで、いわゆるハングリー精神にも「格差」があるのかもしれません。(この場合、「格差」という表現は適切ではないですが・・・)
それにしても、戦争時代に青春期を迎えた世代、高度成長期に青春期を迎えた世代、バブル崩壊後に青春期を迎えた世代。そうした世代が混在する今、世代間に格差の意識があることは仕方がないことです。
事実は事実として認め、その中でも「頑張ろう ! 」という気概が欲しいものです。
「蟹工船」を読んで、社会に不満を持って共産党に入党するのではなく、それを読んで「この社会をなんとかしよう ! 」と思うことが大事だと思います。
「蟹工船」は、資本家が労働者から不当に搾取している様子を描いているのではなく、大切なのは、そうした制度に立ち上がった人々を描いています。
しかし、さらに大切なことは、制度を正すような革命運動よりも、生存競争を生き抜く「したたかさ」ではないかと思います。
共産党に入党する人が増えたことは、共産主義が掲げる甘い理想に共感すると言うことで、共産主義がどんなものかを教育されていない結果だと思います。
それにしても、現代の「格差」の出現は、上の世代が下の世代の富を「搾取」する仕組みにも一因があると思います。
ですから、「どんなにカネを積まれても、老人世代の面倒は看ない」という世代に対する反感感情が定着してしまったのも、そうした意識が根底にあるからだと思います。
次世代に、ゴミと借金を残してよいはずがないと思います。

投稿: あらま | 2008年9月10日 (水) 07時18分

先日本屋さんで蟹工船の漫画本があるのを
知りました。
つい立ち読みしてしまった(ゴメンナサイ)
のですが、ここでは立ち上がった人物が
単にヒーローとして描かれているような気が
しました。
この漫画本のせいでもなでしょうが、若い人達が
思想をきちんと知らないまま共産党員になっていく可能性は高いでしょう。

ある年齢の人が読めば読みとれますが、
読解力のない世代には読み取れないかも
しれません。

私は今の現象と不満は時代錯誤ではないと
思います。
確かに蟹工船の時代とは違いますが、今は
資格や技能を磨いても それが人より何倍も
優れたモノでなければいつ首切りに遭うか
分からない不安な時代です。
それが又異常に偏った教育体制を作って
います。

一方で高価な宝石や車や衣料で身を包み
一体彼等は何をしている人達なのだろう・・と。
彼等に技能や資格があるとも思えず、まして
(こういう言い方は語弊があるのを承知で言い
ますが) 高貴な家柄という訳でもなさそうで
怪しげ?な方々も結構まかり通っています。


その現実を把握せず 昔は~とか 今の人は
とか言っても解決にはなりません

政治のせいだけではないでしょう。
私達一人ひとり、もっと現実をしっかり見定める
時なのだと思います。

投稿: sue | 2008年9月10日 (水) 12時02分

sue さま、いろいろとご教授をありがとうございます。
古語に「貧すれば鈍す。」なんて言葉があります。
つまり、生活に余裕がなくなると、考え方にも余裕がなくなるということなんでしょう。
そうした悪循環が「ワーキング・プアー」を生んでいる一因だと思います。
ですから、ハングリー精神、したたかさ、そうした図太く生き抜く力が必要なだと思います。
一方、投機や奢侈的商売で成金になる人もいます。
そうした一時的な富が「善」だと思えたら、その人はそれまでだと思います。

しかし、今回、小生が言いたいことは、個人的に逞(たくま)しくなる必要性はご指摘の通りですが、今の社会保障制度が現実的ではないということ言いたかったのです。
つまり、日本ほど社会主義を実現した国は、歴史的にも稀有な存在だと思います。そんな日本が、少子高齢化社会に変り、年金制度を続けることには無理があると思うのです。
結局、金がない若い世代が、金のある年老いた世代を養うことになり、世代間の格差意識が生じているのではないかと思います。
年金制度は、デフレ社会では成り立たない制度であることは、論を待たないと思うのですが・・・。
ですから、若い世代が、年金制度に参加しない傾向は、当たり前だと思います。
事実、国民年金・保険の加入率と言いますか、支払い率を見てみますと、既に国民年金・保険は破綻している状態ですね。
こうした年金制度は、共産主義的発想で、結局は、国民のやる気をなくす制度だと思います。
働いても働いても、福祉国家として税金(保険料)が取られていく・・・・
その税金が、きちんと反映する社会ならまだしも、不正に使用されているのでは、国民が社会参加するのがバカらしく思うのは当然だと思います。
そうした意味でも、福祉国家を目指すなら、現在の官僚制度は、どうしてもカイゼンしなければならないと思います。

投稿: あらま | 2008年9月10日 (水) 14時24分

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