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明日は、ビキニ・デー

第五福竜丸事件

明日は、ビキニ・デーです。これは、今から 54年前に、焼津港船籍の第五福竜丸という遠洋マグロ船がアメリカの水爆実験で被曝した日です。今やこの日も、日本の平和運動の記念日の一つになっています。

実は、焼津の港町の人は、この日が好きではありません。確かに、焼津市は事ある度に、平和宣言都市として平和の大切さを発信しています。

しかし、この平和運動の見返りは、焼津市民にとっては決して甘美なものではないのです。

まず、被害に遭った第五福竜丸の乗組員は、被曝直後、スパイ容疑を掛けられてしまいました。そして、被爆者として医療の対象になっていたのに、特殊事情だったので十分な援助はなされませんでした。労災として認められたのは、つい最近のことなのです。被爆者の被曝後の人生は、その家族を含めて苦渋の連続だったようです。

さらに、焼津の小さな漁村は、平和運動の地になってしまいました。原水禁と原水協の対立。右翼と左翼の対立など、あらゆる対立の構図が、小さな漁村を襲いました。

しかも、焼津港で取れた魚は、「原爆マグロ」などと揶揄されて、まったく売れず、苦労してとってきた魚を全て廃棄しなければなりませんでした。

そんなわけで、焼津の人にとってビキニ・デーは忘れてしまいたい記憶なのです。ですから、形式的には市として平和運動に参加はしていましたが、デモや集会に参加する市民は皆無でした。(日教組のセンセイの中には、学校をサボッて、そうした平和運動に参加している人がいたようですが・・・)

ところが、6年前に、焼津市内のある小学校が、この第五福竜丸事件を授業の一つとして取り上げました。(その事件を最初に取り上げた先生は、地元の人ではありません。) 修学旅行も、東京・夢の島の第五福竜丸記念館などを見学し、それを切っ掛けに、事件を風化させてはならないということで、その小学校が「証言」の収集に乗り出しました。

そうした行動に、事件の体験者らは困惑しました。また、へんな噂がたって、魚が売れなくなるかもしれない・・・。そんなことが頭をよぎるのです。

しかし、小学生の純粋な史実の探求ということで理解し、体験者らは重い口を開きました。体験者が語るのは、被曝後の困難なのです。このようにして、現在に至っています。

さて、既に、本日も、この平和運動に向けて全国各地から平和運動家らが静岡に集まっているようです。各種講演会・集会やデモの準備も整っているといいます。

そうした運動も、できれはしてもらいたくない・・・。それが地元の人たちの心情ではないでしょうか。静かに念うことが本当の供養ではないかと思います。

これとは直接関係ありませんが、先日から、プリンスホテルが日教組の会場となることを拒んだことが話題となっていますが、プリンスホテルの気持ちがよく分かります。

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