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個人情報の壁

初期救出活動に障害

小生が参加している 災害時ボランティア・コーディネーターの勉強会で、常に話題になっていたのが、個人情報保護法の取り扱いです。

このボランティア・コーディネーターの勉強会では、あらゆる事態を想定して、幾度もシュミレーション訓練を繰り返してきました。

そこで、大切な要件は、正確な情報を把握することです。

例えば、倒壊した家屋の中に人がいるかどうか。つまり、介護状態の人が生き埋めになっているかどうか・・・。

そこで、倒壊した家の家族構成やその状態を知りたいのですが、最近できた「個人情報保護法」の成立で、家族の情報が入手できないことが、勉強会を重ねるごとにわかってきたのです。

そこで、自治体に、災害時のために、独自の情報作りが可能かを検討していただいたことがあります。

しかし、法律の壁が厚く、介護情報開示に同意していただける家庭が少ないことが改めて判明しています。

もし、災害が起きたら、家庭介護状態の人を救えるだろうか・・・。

はたして、今回の新潟県の中越沖地震では、10人の死亡者のうち、なんと 4人が、要介護状態で、倒壊した建物の犠牲になっていたというのですね。

もし、予め、介護情報が開示されていれば、あるいは救えた命があったかもしれないと悔やまれているそうです。

今回の地震を契機に、災害時における個人情報の取り扱いについて、一般世間レベルでの議論が深まることを期待します。

【参考、19日 産経新聞の記事】

■災害弱者救助に個人情報の壁
 新潟県中越沖地震で同県柏崎市が個人情報保護法の施行を理由に、「要援護者」の名簿を地元自治会や消防にあらかじめ提供していなかったことが分かった。4人の死亡者が名簿に掲載されており、「あらかじめ知らされていれば対応ができたのでは」との疑問も出ている。
 災害弱者を効率的に被災から守るため、内閣府は平成17年3月、避難支援ガイドラインをで情報共有を求めるガイドラインを策定。自力避難が困難な要援護者の名簿作りを自治体に促し、自主防災組織や町内会などとの情報共有を求めた。
 ガイドラインに基づき柏崎市は3月、災害時の避難に支援が必要な高齢者、障害者の名簿を作成。だが、今回の地震で死亡した同市在住の9人のうち、4人が名簿に含まれていたが、町内会などには名簿の情報は伝えられていなかった。
 柏崎市は「個人情報保護法の施行で、障害や介護状況などの個人情報の扱いには慎重になる」と、情報を伝えなかった理由を説明している。
 柏崎市は地震発生の直後、消防側に名簿を提供し、避難支援を仰いだという。ただ、発生後の情報提供は一定のタイムラグや混乱が伴い、実効性を疑う指摘も多い。
 死亡した同市下大新田の高橋三作さん(83)は、生活の一部に手助けが必要な要介護2に認定されていた。地元町内会の会長(65)は「昔から住んでいる人ばかりなのでどこの家の誰がどういう状況か、だいたい分かる。リストアップは都市部向け。隣近所の顔も分からないところではあった方がいいだろう」と話す。
 だが、個人情報を地域に知られたくないという声があるのも否定できない実情。例えば新潟市は支援希望者に自ら申請してもらう「手上げ方式」でリストアップを始めたが、登録者は約4200人にとどまり、同市が要援護とみる3万5000人の1割強にとどまる。
 逆に、個人情報より救出を優先させる意思を明確にする自治体も。長岡市は名簿登録に同意が得られた3236人の名簿と、1419人の未同意名簿を作成。同意名簿は既に自主防災組織や町内会に提供され、各組織が要援護者の避難支援プランを検討している。
 未同意名簿も大災害時には提供する方針。今回の地震では同市内は被害が少なかったため、提供は見送った。同市は「名簿を渡すことで、地域で助け合う機運が高まる」と語る。
 個人情報保護法の施行以来、自己情報に過敏な住民や公機関の過剰反応が増えているが、同法を所管する内閣府は「名前と住所だけの名簿を自主防災組織などに渡し、独自に聞き取り調査をしてもらい肉付けしてもらう方法もある」と指摘。「高齢者を守る際に名簿は役立つ。自治体は臨機応変に推進してもらいたい」と訴えている。

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