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戦後民主主義の弊害

国家は理念を強制できない

これは、小生が購読している昨日の地方紙夕刊の「文化・芸術」欄の見出しです。

この見出しの‘主’は、東京大学教授の 苅部 直 (かるべ・ただし)氏です。

小見出しに「教育勅語と新基本法」とあるように、道徳規範を法律で定めることが問題であるとしています。

これは、このブログに UP するには長文なので、小生の 100% の文責で‘要約’してみますと・・・。

まず、教育勅語は、天皇が個人として表明した文書にすぎないが、教育基本法は国家権力を通じて強制されるもの。

さらに、徳目や規範を法律で指定し、教育機関を通じて広めることは、国家が人々の内面に干渉することで、近代の立憲主義の原則に反している。

よって、「人格の完成」を教育の目的とする教育基本法は、改正されるものではなく廃止すべきものであった。

と、いうのです。

そして、改正教育基本法が、家庭教育や生涯教育、さらには教員の研修に至るまで裾野を広げたことは、教育予算の新たな確保につながりそうである。

つまり、教育費の拡大を懸念しているようにも読めるのですね。

つっこみどころ満載・・・と、いうよりも、最高学府と呼ばれる東京大学の教授が、この程度の意見しか書けないところに、学力の低下を痛切に感じてしまうわけです。

この 苅部 直 氏は、日本政治思想史を専攻されていて、著書に「丸山眞男」(サントリー学芸賞)があるそうです。

小生は、戦後民主主義を勉強するために、その 丸山眞男 の著書を読み始めています。

なぜ、そんな難しいものを読んでいるかというと、官僚を生み出している 東大法卒 の‘基本的精神’を知りたかったからです。

ですから、戦後民主主義を両方から批判を受けた 丸山眞男 を読めば、その一端でも分かるのではないかと思ったのです。

ところが、実際に彼の著書をひもといてみて、唖然としたのが、教育の基本理念に確固としたものがない、つまり、骨の髄から戦後民主主義に骨抜きにされていることを感じたのです。

それが、今回の 苅部 直 氏の文章につながっていると思ったのです。

簡単に言えば、戦後思想の‘空洞化’を象徴しているものが、戦後民主主義である・・・といえると思います。

信念も何もない。それどころか、歴史観もない。つまり、学者でさえ真剣に勉強していなくて、こんな文章を平気で書いている・・・

「人間は、教育されてこそ人間である。」

改めて、教育基本法の改正が正しいものであったことを感じた次第です。

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日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

マッカーサー憲法はアメリカが押し付けても良いものは良いといい
教育勅語は中身が良くても天皇が押し付けたから悪いという
さすが学者です!

でも私は田舎者ですから、矛盾のように思えます。藁

投稿: 佐為 | 2007年1月14日 (日) 09時40分

佐為さま、
どうやら、お偉い学者様の申されることには‘失敗’はないようです。
小生の失敗とは、オシャカをつくること。
これはすぐに生活に直結しています。
ところが彼らは、どんな論説を書いても、すぐに結果としては現れてこない。
だから安心して、こんな文章を書いていられるのだと思います。

投稿: あらま | 2007年1月14日 (日) 15時19分

オシャカ
いやあ私の若いときは製造部門でしたから不良ばかり作っていました。毎日誰も怪我をしないように、不良が出ませんようにと職場の事務所の神棚を拝んでいました。(本当のことです)
私が現場の管理者を首になったのは42歳のとき、そのときホットしたことを覚えています。もう明日から職場の怪我の心配をしなくてもよいというのが本心でしたね。
おっと、おシャカの心配もなくなりました。

投稿: 佐為 | 2007年1月14日 (日) 19時27分

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