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最近流行の「自殺予告」

『父性の復権』

昨日、将棋をして遊んでいたら、一緒に遊んでいた友人の携帯電話が鳴りました。

なんでも、市の教育委員会あてに今流行の「自殺予告」が届いたとか。 それで、父兄会の連絡網を通して、全員の生徒の所在を確認するための一斉点呼があったようです。

幸にも、全員の所在が確認され、ことなきを得たようです。

本日も、伊吹文科相あてに、5通の「自殺予告」が届いたとか。なかには、悪乗りした教員が生徒に成りすまして「自殺予告」を送付したという報道もありました。

さて、そんなわけで、児童・生徒のイジメによる「自殺予告」が大ブレイクです。

そういえば、ちょうど10年前にも、児童・生徒の自殺が流行し、内閣府がイジメ自殺に関する政府広報を新聞に載せたことがありました。

Photo_79 そんな時に刊行されたのが『父性の復権』(林 道義 著 ・ 中公新書 1300)という本です。

本著によれば、自殺ブームは、父性の喪失によるものと断罪していました。

ここでいう‘父性’とは、父親の役割・・・という意味で、その内容は、独立自由な精神とでも言うのでしょうか。

とにかく、‘母性’ = 本能とは対局した、‘父性’ = 理性が足りないので、イジメが起こるとしています。

ですから、著書の展開は、当然、父性が復権すれば、イジメも登校拒否もなくなるだろう・・・と、極めて楽観したものです。

こんなに単純なものではない・・・と思いますが、示唆には富んでいる著書だと思います。

昔から「子は親の鏡」と言います。 イジメられやすい子供も、いじめっ子も、その家の家庭教育が反映していると言うことには同意です。

ですから、イジメられるような子供を作らないように、‘父性’というものを理解しておくことは必要だと思います。

もし、あなたがイジメられっ子でしたら、それはあなたの親に責任があります。

当然、自分の子供がイジメられていたら、親である貴方に問題があったのです。

そんなことがこの本に記されています。

(イギリスでは、いじめっ子の親には約 22万円の罰金が科せられるそうです。)

この他に、父性については「威厳」とか「公正」とかいう要素も記されていました。

また、父性は、父親がいなくても母親や社会が演出できるとしています。

その部分が、なんと、その後の彼の著書がフェミニズムの方向に展開してしまったと言われることになりました。

(その部分については、意図的に読者がそちらの方向に仕向けた感があります。)

しかし、この書に限って深読みしないで読めば、‘良書’の範疇から逸脱していない内容だと思います。

とにかく、父親たるものは、空威張りせず、根拠のある威厳を保つように日々精進することが肝要のようで・・・。

今の世の中に、不正が横行しているのは、‘父性’が欠如しているというお話でした。

【追加 21日】

今日のニュースも‘いじめ’と‘北朝鮮’・・・、とため息をついてテレビを見ていましたら、近所の中学校から連絡網の電話。

火事かな ? なんて思っていましたら、なんと、こんな小さな街にも‘自殺予告’が届けられたとか。

その中学校の校長と市の教育委員会宛なんだそうです。

内容に信憑性があるので、消防団と青年会議所に警らを要求するというものでした。

また、各家庭でイジメがないか、中学生を持つ親は、子供に問いただしてくれ・・・と言うことも併せて連絡がありました。

しかし、それは無理でしょう。イジメられっ子は、親に言えないのですからこうした手段を採ったと思います。

【追加 22日】

今朝の地方紙によりますと、問題の‘予告’は、‘自殺’ではなくて‘自傷予告’なんだそうです。そして、あて先も、市の教育委員会事務局宛なんだそうです。

今のところ、昨日までに約 9割の児童・生徒の安否が確認ができ、本日は全校でイジメ防止の‘指導’をするのだそうです。

その朝刊紙面の横に、その市の女子中学生が覚せい剤を打たれていたという記事。

こんな静かな田舎でも、物騒になりました。

ところで、このような物騒な‘予告’は、非常に迷惑です。

新幹線を爆破するという予告はよくありますが、その都度、JRをはじめ、地域の人たちが警戒に当たります。

半年前は、新幹線の軌道上に、コンクリートの塊を投げ入れた外国人就労者が、警戒に当たっていた民間人に発見され、逮捕されたことがありました。

‘自殺予告’にしろ‘自傷予告’にしろ、学校だけではなく、地域住民の人に非常に迷惑です。

痴漢出没級の警戒網をひかなければなりません。

どうか、予告はもう止めてもらいたい。‘予告’する人は、‘予告’がわれわれの仕事の妨げにもなっていることも考えていただきたい。

学校側からも、以下のような通達が出されました。

じどうせいとのみなさんへ

「いのちはひとつしかありません」
うしなったら にどと もどることはないのです。
だから、なによりもたいせつにしてください。
しぬほどなやんでいるのなら ゆうきをだして きょういくいいんかいにとびこんできてください。
あなたを かならずまもります。
もしくることができなかつたら、つぎのところへでんわをして たすけをもとめてください。

☆27日あさまでは おやすみのひも よるも まっています。

(電話番号 省略)

十一月二十二日
○×市教育委員会 教育長 ○△ □

そして同時に、「保護者様」あてに、生徒指導(イジメについて)のお願いが、児童・生徒を通じて配布されました。

‘ひな形’があったのでしょう。教育委員会の対応は、前例のないほどの早さでした。

そして、今晩も小生らは‘警ら’です。

小生は、忙しいのです。

仕事上のつきあいから、ボランティア活動をしていますが、小生にも家族があり、介護を必要としている年寄りを抱えています。

そんなことを家族と話していたら、また今度は、あらたに葉書による‘自殺予告’が届いたとか。

そしたら、介護されている母が言いました。

「一緒に行こう」

そうなんです。母は、夜になると元気になるのですね。

今晩は母と一緒に警らです。

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