深刻な日本の技術の空洞化
もう、おそい・・・
産業の空洞化。そのなかで、技術の空洞化が叫ばれて久しいですね。
コンピューター制御の著しい発達で、手作業を否定する動きが長く続きました。
熟練工のカンなんて当てにできない。どうせ人間のやる事だから、作業を分析して標準化すれば、誰もが最高の技術を発揮できるはずだ・・・と、いうことで、品質管理が進み、技術者のリストラが敢行されてきました。
そして、手作業は、賃金の安い外国に流れ、日本は取り返しのつかないほどに、大きなアナをあけてしまいました。
それではマズイ ! ! と、いうことで、先月13日に「中小企業ものづくり高度化法」が施行されました。
その説明を聞いてきましたが、正式名称は「中小企業のものづくり基盤技術の高度化に関する法律」なんて、長い名称で、要するに、熟練工のカンを復活させようというものですね。そのために、 104,3億円の支援予算が計上されているのだそうです。
小生にいわせれば、「もう、おそい」のです。
県でも、マイスター ( 匠 ) 制度を設けて、その認定、育成を始めたようですが、何を今ごろ・・・と、いいたくなります。
小生らは、徹底した作業の標準化の危険性を、ずーと以前から訴えつづけていましたが、ことごとく時代錯誤として葬られてしまいました。
その間に、取り返しのつかない技術の喪失を、目の当たりにしてきました。まるで、地球の開発によって種が絶滅してしまったことと同じ感じです。
大企業などでは、職人のカンをようやく認め、その継承に着手したようですが、我々のような零細では、失ったものを取りかえすことなど、不可能に近いですね。
我々の“カン”は、海を渡って継承されています。
もし、“カン”を取り戻したいならば、賃金の安いといわれている国々へ、日本の10代の青年を派遣すべきです。
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