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確かに拡大する所得格差

理論のすり替え

今国会の予算委員会で、国民の所得格差の拡大について、野党が追及したところ、政府は「格差容認論」を展開しました。

つまり、構造改革の結果、生活苦の世帯が増えた。このことは、構造改革の失敗ではないかと、野党が追求しようとしたわけです。ところが政府は、努力した人が報われる社会だから、所得格差は当たり前ということですね。

それに、国民も野党も納得してしまいましたから、驚きですね。

もちろん、格差があるのは当たり前ですね。人間社会ですから当然なことで、疑いのない事実であり、反論できない「真理」でもありますね。

そこに上手く理論をすり替えた、政府の勝利でした。

本当は、野党は、問題を、格差の拡大というよりも、貧困層の増加という点に絞って追求すべきでした。

ところが、いとも簡単に、政府に論負けしてしまいました。

ダメな野党ですね。と、いうよりも、この件で政府を追求しようとする意欲が野党間で失せてしまったようです。(それよりも、政府を貶める要素が他にもできたからでしょう。)

ところで、二桁近い高度経済成長を続ける中国市場。

その、将来性豊かな市場を狙って、日米などが中国に進出しています。

ここで、共産国家中国に、民主国家の企業が「進出」するという意味を考えて見ましょう。

中国の「有限公司」は、日本の「有限会社」ではないですね。国有企業が他国の民間企業を買収でるからといって、民間企業が他国の国有企業の買収ができるのでしょうか。

結局、技術、資本、ともに中国に食われてしまうのですよ。日本企業は、自己の会社益だけを考えないで、国益を考えた行動を中国に対してもとらなければならないと思うのですが。その点、アメリカは、自国内の企業の動きに敏感で、何かがあるとスグ公聴会を開いて企業の対応を質します。そうした姿勢も日本には必要ではないでしょうか。

次に、労働賃金格差の問題です。

中国には農民を中心にした、超低所得者層が厚いそうですね。その超低所得者層のあまりにも悲惨な生活に、低所得の農民が政府に抗議し、弾圧という「返り討ち」に遭っているようです。

このように、中国の企業は、超低所得者層の低賃金に支えられて、低価格を実現し、価格競争に勝っているという実態があります。

日本にも昔から、地域格差があり、都市と田舎とでは、それだけの条件で賃金格差がありました。ひどいところでは、同じ仕事でも、工賃が都市と田舎とでは、2 : 1 の格差がありました。そこで大企業が安い労働力を求めて、こぞって地方に工場を進出させました。そして、今ではより安い労働力を求めて中国や東南アジア、インドへと進出しています。

ですから、日本国内で、どんなにリストラしたり給与をカットしても、超低所得者層の厚い中国には及びません。そこで日本の下請け企業は、生産性、能率を高めようと技術改革を繰替えして、中国に対抗しようとしてきました。ところが日本は、その技術までも一緒に中国に委託して下請けに出しているので、結局、そうした技術までもが盗まれて、中国経済を助長してしまった結果になっています。

私も、中国の下請けの品質保持のための技術指導として、中国人の若い人たちと一緒に仕事をしましたが、彼らの吸引力はすごいですね。ハングリー精神とはこのことだと思いました。日本のニート、フリーターは、ハッキリ言って完全に負けています。おそらく、精神面でも中国国民に逆転を許す日が近いでしょう。

そんなことで、中国に勝てるはずがないですね。

昔の日本は、良質な労働力を誇っていましたが、現代の中国は、低賃金で良質な労働力を誇っています。それもこれも、すべて日本のお陰です。

それに対抗するには、日本でも中国のように国民を弾圧してまでも、超低所得者層を作って保持しなければなりません。もちろん地方格差も拡大させなければなりません。「負け組み」を作って、それを固定しなければ明日の日本はないのです。

果たしてこれが、日本の構造改革なのでしょうか。

しかし、そんなことが今の日本にできると思いますか。

と、こんな具合に野党が食い下がれば、もっと面白い予算委員会になったと思います。

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コメント

半分冗談,半分本気です。

> 果たしてこれが、日本の構造改革なのでしょうか。
「そのとおり!」
> しかし、そんなことが今の日本にできると思いますか。
「改革とは困難なものだ。だからいろいろ手を替え品を替えてやってるんだ。」

とか,政府が答えるかも知れませんが。(笑

投稿: WontBeLong | 2006年2月17日 (金) 22時58分

WontBeLongさま、まいどありがとうございます。
いま問題の「メール」も、半分冗談,半分本気なんでしょうか。
こんどは、正面衝突。落としどころをどこに求めるのでしょうか。

投稿: masasan | 2006年2月18日 (土) 20時19分

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