皇位継承
有識者会議
長子を優先、女性皇族は宮家創設
小泉首相の私的諮問機関「皇室典範に関する有識者会議」(座長・吉川弘之元東大学長)は、21日、16回目の会合を都内で開き
① 皇位継承順位は男女に限らず天皇直系の長子(第一子)を優先
② 女性皇族は結婚後も皇室に留まり宮家を創設
の方針で一致した。女性、女系天皇を認める報告書の骨格が固まり、議論は終了。報告書の文案を最終調整した上で24日の会合で首相に提出する。
政府は報告書に基づき皇室典範改正案を時期通常国会に提出する。改正が実現すると、現行の「男系男子」に限定した皇位継承資格が女子やその子供の「女系」皇族にも拡大、皇太子さまの次に愛子さまが皇位を継ぐ道が開けるとともに、伝統的な皇位継承制度は大きく転換する。
小泉首相は21日、「報告を待って来年の国会に提出できるように準備を進めている」と重ねて明言した。
男系維持を求める一部の国会議員や学者らは「皇室の伝統に反する」と批判を強めている。
同会議では継承順位をめぐって「兄弟姉妹間で男子優先」案も検討したが、吉川座長は会合後の記者会見で「男子(誕生)を待つ期間が長くなるのは不安定で好ましくない」と指摘。長子優先は安定性に優れ「国民が幼少の頃から将来の天皇として成長を見守ることができる」と強調した。 【地方新聞 22日】
基本的にこの案に賛成です。以下、私の感想を記してみます。
天皇が日本において「絶対的」な存在であることは、否定できない事実だと思います。王室とか皇室は、世襲なもので、大統領とか首相などのように選挙で選ばれる人とは根本的な違いがあると思います。
また、かつて、日本の天皇は現人神(あらひとがみ)として「神格」として崇められてきました。
ところが、戦後、天皇自ら人間宣言をされ「人格」となられたわけですが、それによって崇高的なものが失われたかといえば、そうならなかったと思います。つまり、天皇が「神格」であろうが「人格」であろうが、日本人にとって神聖であることには変わらなかったと言うことです。
皇統についても同じことが言えるのではないでしょうか。天皇が男系によって受け継がれようが、ここで女系に変わろうが、その神聖さが変わることはないと思います。
そこで、もう一度、男系について考察してみます。
そのまえに、わたしは皇室の「万世一系」を否定するものではありません。むしろ、それを「信仰」していることを、まずお断りしておきます。
さて、皇統が、男系によって今までつながっていると記されていることは、複数の書籍、ネットの記事でも確認しました。皇統を記した「系譜」を見ますと、確かにそうなっています。
また、男系として皇統が万世一系であるとすれば、神武天皇のY1遺伝子を今上天皇が持っていらっしゃると言うことです。
そこに、男系維持派の論拠があるようです。
以前は、そもそも「皇統」とは、「天皇」の由来ですから、それは絶対的なもので、正しいかどうかを論ずる対象ではないものでした。
皇統の記述が正しいかどうかを問うことは、「絶対に正しいこと」に疑問を投げかけるようなもので、それは不敬にあたるとして、最近までタブー視されてきたようでした。
ですから、遺伝子で皇統の正当性を唱える根拠には、皇統の記述に疑う余地がなかったからということでしょう。
しかし、時代が変わり、科学的な根拠として男系を主張するからには、その前提となる歴史の記述が正しいものかどうかも、併せて証明しなくてはなりません。
ところが、太古からの記述が正しいことを、今あらためて証明するためには、タイムマシンでもない限りできないですね。つまり、史実としての万世一系は、今となっては証明できないということになってしまいます。
このように「皇統」を論壇に載せてしまうと、正当性を唱える前に、逆に、歴史的資料の記述の矛盾点から、遺伝子論が否定されてしまうこともあり得るのです。そうなると、かえって男系による万世一系が怪しく思われてしまう恐れがあるのです。
「皇統」と「血統」とは、本質的に次元の異なるものです。「皇統」とは、もっと崇高な筈です。それを科学的な論壇に載せてしまうと、「皇統とは分からないもの」になってしまいます。
従って、分からないことに、こだわる理由もないという論調になっていくのは必然的です。そして次には、男系を絶対的、普遍的な伝統として言い切れないことを、いつまでも墨守しなければならない理由があるのか・・・と、いうことになります。
逆に、分からないからと言って、今までの伝統を確定的に崩すのは勿体ないという気持ちになります。ここまでくると、単なる感情論になってしまいます。
こういう討論は避けたいものです。
それよりも皇統維持のために、歴代皇室がご苦難された様子を記した記事のほうに、関心を持ちます。
お世継ぎのために争いが起こることは、誰もが望むところではないと思います。それよりもこの機会に、騒擾の種を残さないほうが現実的であり、和を尊ぶ日本の「国柄」に合うと思います。ですから、ここは現実的に進むのが最善だと思います。
考えて見ましょう。いままで、皇室が男系だから、国民が敬愛していたのでしょうか ?
私の周囲の人に聞いても、皇統がどんなものであるのか知らなかったと言います。知らなくとも、皇室に対する念を抱いていたと言います。
それでは、今後、男系でなければ皇室を敬愛できないのでしょうか。女系になったから皇室への敬愛の念が薄れるのでしょうか。
皇室が話題になるたびに、自分の家のことを忘れて、天皇家のことを喜んだり心配する国柄です。女系になっても問題ないと思いますが。

前回別の記事でも書きましたが、
あれから少し、考えたこともあり、また発言させてください
masasanは男系だから尊いのか?と疑問を呈されていますが
むろん、男系だからではありません、
天皇の系統を大切にしたいのであって、その天皇の系統が
男系であったということにすぎません。
天皇の伝統的な仕事は、国民を代表して、天皇家の祖先に当たる
神を祭るということだと理解しています。女系を強要することは
天皇家の信仰を否定することにもなるのではないかと心配しています。
一般の日本国民でも、「母の母の実家の墓」に参る人がいったい何人いるでしょうか?
下は有志で作ったビラです。ご覧いただれば幸いです。
http://www.xxxx.nu/upload/upload/jokei-niise5.pdf
>皇統維持のために、歴代皇室がご苦難された様子を記した記事
これは具体的にどのことでしょうか?
継体天皇ぐらいしか浮かびませんが、皇統維持そのものが
困難になった事例は少なく、
むしろ、伝統に逆らい、「自分の子供や孫を天皇にしたい」
といった「わがままな」天皇や女性皇族がいた場合に、争い
がおこっているように見受けられます。
男子が絶えれば潔く断絶し、別の皇統に位を譲ることが天皇家
の伝統ですし、一つの系統で独占することなく多数の傍系が協力し合って一つの系統を維持していく方が「和を尊ぶ日本の「国柄」に合うと思います。」(引用すいません)
昭和天皇もなかなか親王が誕生しないとき、
「別の系統が継げばいい」と発言したと聞きます。
と、ここまで書いてきました、しかし
男系派、女系派それぞれ主張はありますが、その内容には
天皇とは何で、どのような天皇、皇室が必要なのか?
という議論についてはほとんどなされていませんし、
多くの日本人からは議論するためのバックグラウンドが
失われているように思います。
私は男系維持派になり、インターネットのプログなどで
書き込みなどを通して、
「女性天皇の前例はあるが、女系天皇は伝統破壊」
「女系天皇で1700年続いた王朝が終わる」
などと主張してきました。
しかし、よく考えてみると、古くさいたとえですが
現在の男系派、女系派のいいあいは単に
「リカちゃん人形」と「超合金のロボット」をくらべて
どちらがいいか、いい争っているだけのような感じがしてきています
「男女平等だから女性天皇はかまわない、女性天皇の息子が天皇になっても
自然だし違和感がない」
という主張がありますが、伝統を破壊してまで維持したい天皇って何だろう?
というと答えがありませんし、逆に、
「伝統に従って傍系の旧宮家から愛子様の次の天皇を出すべき」
といっても(私はことらの主張ですが)伝統の中身について、
十分な議論は出てきていません。
いずれにしても有識者会議は「国家観や歴史観で案を作ったのではない、それは国会の仕事」といっているそうですから、
国会では歴史観や国家観を十分に審議していただきたいと思います。
投稿 take | 2005年11月27日 (日) 16時01分
はじめまして☆私は、この春大学を卒業して社会に出たばかりの23歳(女性)です。
今回皇位継承問題が議論されて初めて、この問題に関心をもち、今考えているところです。私も全く同意見でしたので、思わずコメントをした次第です。今までうまく言葉にできなかったことを表現してくださっていたので、とてもすっきりしました☆
私に限らず、多くの国民が、これまで「天皇」についてあまり考えたことがなかったのではないでしょうか。考えること事態、何となくタブーのような気がして。
でも、私たちの象徴天皇です。少なくとも自分の中で納得がいく程度には考え理解しておく必要があると思います。またそれは、自己を見つめなおすことにもつながってくると思うんです。自己や自国のアイデンティティーについて考えないで生きる人の多い時代ですから、そのように、今回のことが少しでもプラスに作用すればいいなと思っています。
投稿 えび | 2005年11月27日 (日) 18時02分
takeさま、えびさま、愚鈍で浅学な私の記事に、コメントありがとうございます。
皇室をお守りしようと言う気持ちが、とても爽やかで、嬉しく思います。
これからも、ご教授願います。
投稿 masasan | 2005年11月28日 (月) 08時41分
TB&コメントありがとうごさいます。
実家の父の話では、私も「源氏」の末裔らしいです(笑)
個人的には「精神論」重視なので、男女の別ではなく、「皇族としての存在感」を示してくださる方であれば良いのでは、と思うのですが。「庶民と同じ行き過ぎた男女平等論」を皇室から排除しようと言うなら、すべて「別格」扱いにして、自由恋愛禁止、側室OK、近親婚OK・・・で「男系維持」に腐心していただけばいいだけのことでしょうし。
天皇が祀る伊勢神宮の天照大神は「女性」で、即位の際に天皇は天照様と「結婚」の秘儀を行われると何かで読んだことがあります。だとしたら、「男性」に拘るべきなのかもしれませんが。
今上天皇や皇太子様の「お声」が一切聞こえてこないのも、気になりますね。
投稿 rabbitfoot | 2005年11月30日 (水) 15時18分
こんばんは。
「考えて見ましょう。いままで、皇室が男系だから、国民が敬愛していたのでしょうか ?」とのこと。
至極まっとうなことであり、当たり前のことのようなのですが、この一言を述べておられる論者が、ネットではあまり見あたらず、寂しい思いをしておりました。
しかし、貴ブログを見つけて嬉しい気持ちになりました。
それでは、また。
投稿 西田瓜太郎 | 2005年12月 3日 (土) 02時44分
はじめまして。
心情的にはおそらく自分もほぼ同じなのですが,異なる意見をお持ちなので興味を持ってTBさせて頂きました。
私は,このような「本来,理屈でない」ことを,論理的に議論するべきではないと思います。
「論理的な議論」の場は,どうしても「多数決」の場になりがちなので,そのような場に乗ってしまうことは,例えばこの皇室に関する議論では,とりあえず何かしたいだけの政府あるいは皇室を潰したい勢力の思う壺だと思うのです。
物事に理屈なんてどうにでも付けられるので,相手に真摯に議論する意志がなければ,最後は「理屈抜き」に強い者が勝ってしまうのではないでしょうか。
投稿 WontBeLong | 2005年12月 8日 (木) 01時12分
WontBeLong さま、TBとコメントありがとうございます。
WontBeLong さまのブログも拝見させていただました。
異なる考えを持っても共感が持てるのは、WontBeLong さまのお考えが、建設的でプラス思考だからだと、生意気な感想を持ちました。
主張をするだけの人。論敵を罵詈罵倒する人。なんでも反対の人。
そんな人の意見は、正論でも違和感を持ちます。
議論に善悪はない・・・と、おっしゃる人もいますが、私は人間のすることですから、議論にも善意と悪意とがあると思います。
何のために、議論をしているのか・・・。
WontBeLong さま、反省の機会を与えてくださり、ありがとうございました。
投稿 masasan | 2005年12月 8日 (木) 07時58分
「生意気」だなんて,,,そんなことは全然ないです。
「議論に善悪はない」,ある意味真理だとは思います。ただ,当事者に「議論」する気がある,つまり相手の意見を聞き,お互いに協力して例え当初の自分の意見と異なったものでも納得のいく結論を導き出す意志があることが条件でしょう。
結論ありきで,「議論した」というアリバイ作りや相手をやり込めることが目的のやり取りは,本当の意味での「議論」ではないともいえると思います。
投稿 WontBeLong | 2005年12月11日 (日) 00時42分
WontBeLong さん、まいどありがとうございます。
今度の「有識者会議」を断片的に見ると、結論ありきで,「議論した」というアリバイ作りのように見えるかもしれません。
しかし、皇室典範の改正については政府、自民党の間でも常に話題になっていたようです。
しかし、日本の根幹にかかわることで非常に繊細なコトなので、なかなか踏み込めなかったと思います。
そうして長い間、先送りしてきたところに、昨年の皇太子のご発言です。
さまざまな波紋を呼び、今のままではよくないと言うことで、政府もタブーに挑戦したのだと思います。
今回、有識者会議が敢えて専門家や皇族の意見を入れなかったのは、今までさんざん議論しても解決されないので、「民意」に問うことを主眼にしたと伺っています。
こうした「見切り発車」がよいかどうかは分かりませんが、今のままでは皇室にご負担をかけるばかりなので、早急な改正が必要だと思います。
コロコロと変わる法律作りはよくないですが、皇室典範も法律の一つですから、改正して不具合があったら、また改正すればよいと思います。
投稿 masasan | 2005年12月11日 (日) 08時11分
不勉強で,ひとつ補足をお願いしたいのですが,「昨年の皇太子のご発言」というのは,どれを指しているのでしょうか。
昨年5月の会見のことかと思うのですが,雅子様に関する部分でしょうか,それとも「皇室の見直し」の部分でしょうか。
投稿 WontBeLong | 2005年12月11日 (日) 21時57分
WontBeLongさま
「昨年の皇太子のご発言」とは、昨年の一連の皇太子のご発言と、それに対する東宮にお仕えされているかたの反応。また、陛下や秋篠宮さまのマスコミを通して伝えられたご発言。政府の対応など一連の動きをさしたものです。
さっそく、それを題材にした著書も出版されました。
わたしも驚きをもって読みましたが、そのとき初めて皇族のかたがたに、そうとうなご負担があることを知らされ、あわせて宮内庁の職員の方々の苦悩も感ずることができました。
小生がいままで、絶対によい制度だと信じていた「象徴天皇制」に疑問を感じ始めたのも、振り返ってみれば、そのころからだと思います。
投稿 masasan | 2005年12月12日 (月) 08時56分
私は女系天皇には反対です。なぜなら私の息子が、もし婿になりその男の子が第一子となれば、新しい、王朝、エジプトで有れば第二王朝の誕生になりる。2000年の歴史が途絶えることになる。今の天皇制を無くすればいいと、考えるなら別だが。軽々しく伝統を今で終わらせるべきではない。
投稿 イノケン | 2005年12月13日 (火) 18時21分
イノケン さま、コメントありがとうございます。
伝統を尊重する気持ちは大切ですね。
私は、女系になることで、天皇を敬う気持ちがなくなるとは思いませんし、伝統が失われるとは思いません。
日本に伝わっている伝統とは、精神伝統だと思っております。
これからも、ご教授お願いいたします。
投稿 masasan | 2005年12月13日 (火) 18時33分
ご回答ありがとうございました。masasanさんに象徴天皇制への疑間を感じさせた情報を追ってみようと思っているのですが、まだその暇がありません。追々、いろんな情報を見ていろいろ考えてみたいと思います。
ただ、近頃ひとつ感じることは、私はそうですし他の男系にこだわる人の一部も恐らく、天皇をある程度神格化 (憲法での象徴という言葉の解釈のひとつでもあると思いますが)していますが、女系容認の方の全部ではないにしてもかなりの割合の人達は天皇を完全に「人間」のひとりとして捉えているのではと思います。
その辺りが、議論を平行線にすることはあり得るかなと思っています。
それから、英国での王室の扱われ方などを見ると、日本人の多くはやはり皇族の方々に、文字通り「神神しさ」を感じているのではとも思います。
投稿 WontBeLong | 2005年12月14日 (水) 22時28分
WontBeLong さま、まいどありがとうございます。
確かに難しい問題だと思います。
ご意見がまとまりましたら、貴兄のブログにUPしてください。
楽しみに待っております。
投稿 masasan | 2005年12月15日 (木) 03時16分